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「ジュリエット」

アン・フォーティア「ジュリエット」角川グループパブリッシング

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を巡る~歴史ミステリ。
冒険もロマンスもたっぷりです。

ヒロインのジュリー・ジェイコブスは、25歳。
シェイクスピアについて短期の講義をしながら、気楽に暮らしていました。
髪を三つ編みにして、身体の線の出ないヒッピーめいた服という~地味な格好。
奔放な双子の妹ジャニスと仲が悪く、何かと笑いものにされたりもしたので、正反対の生き方をしてきたのです。
二人はイタリアで生まれましたが、両親が亡くなって大伯母のローズに引き取られ、アメリカで育ちました。
大伯母は善意の人なのですが、物事を手際よく処理することは出来ない方。執事のウンベルトがよく世話をしてくれていました。

大伯母が亡くなり、遺産は意外にも妹のジャニスへ。
お気に入りと思われていたジュリーには、鍵がたった一つ。
イタリアに、亡き母ダイアンが遺した物があると、知らされます。
ジュリーの本名はジュリエッタ・トロメイで、なんとあのロミオとジュリエットにまつわる家の子孫だというのです。
ロミオとジュリエットの原話は、ヴェローナではなくシエナで起きた事件で、ロミオ・マレスコッティとジュリエッタ・トロメイの悲恋。
ジュリエットには妹ジアノッツァがいたという。
そして、一族に伝わる秘宝が‥?

空港で荷物を無くしたジュリーに、知り合ったばかりの女性が親切にしてくれます。
過去にはトロメイの宿敵であったというサリンベーニ家に嫁いだマダム、エヴァ・マリア。
エヴァ・マリアの名付け子で軍警察警部のアレッサンドロにも引き合わされますが、露骨に不審の目で見られてしまう。
過去に何があったのか?
母ダイアンが、熱心に調べていた事実とは‥?
なぜ、両親のことを何も教えて貰えなかったのか‥
秘密は、少しずつ解き明かされていくのです。
美しい街シエナの描写が、魅力的。
ゴシック建築の宝庫なんですね~。

しだいにアレッサンドロに惹かれていくジュリエッタ。
当初はジュリエッタを疑ったアレッサンドロの方も…
シエナの地区ごとの誇りや争い。
今に伝わる家の名前と伝統。
アレッサンドロの名付け親エヴァ・マリアの豪邸や、そこでのパーティーも見物。
双子の妹ジャニスも、イタリアに来て、けんかしつつも、調査を続けるのです。

1340年のシエナでは、トロメイ家の生き残りジュリエッタが、家族を殺した一統の領主サリンベーニに嫁がされることに。
ジュリエッタに恋した名家の若者ロミオ・マレスコッティは、パリオという競馬の試合で、聖母マリアに願いをかけます。
ところが、サリンベーニの陰謀で、トロメイ家の息子テバルトを殺した犯人にされてしまい…?

過去も現代も、危機に継ぐ危機でスリリングな展開。
後半は冒険物と言っていいですね。
どんどん読めて、面白かったです。

作者はデンマーク生まれ。2002年映画業界で働くためにアメリカに移住、エミー賞を受賞した作品制作も。現在はカナダ在住。
イタリア好きの母親と何度もイタリアへ行き、今回の小説を書くにも調査協力もして貰ったとか。

[追記]パソコンが動かなくなってしまい、更新が滞っておりました。
そのうえ、月曜日には父が入院!
そこへ至るまでも大変でした。
なんか頭も働かなくなっちゃって…下書きをしてあったものの中から、ぼちぼちアップしていきます。

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