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「ペンギン・ハイウェイ」

森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」角川グループパブリッシング

小学4年生の男の子・アオヤマ君が経験する~不思議なストーリー。
第31回日本SF大賞受賞作。

真面目なお父さん、おっとりしたお母さん、ちんちくりんでわがままな小さな妹のいる平和な家庭。
住んでいるのは、丘がなだらかに続く郊外の町。
7歳で引っ越してきた頃は、まだ開発が始まった所でしたが、数年でどんどん家が建ち、発展してきました。
素敵な「海辺のカフェ」や、綺麗なお姉さん達が働く歯科医院もあります。
バス路線の終わりのほうにあるぼくの家から、小学校までは、歩いて22分。
その住宅街に突然、ペンギンの群れが現れたのです!

ぼくは毎日、ノートをつけています。
日本で一番たくさんのノートを書く小学4年生。勉強したり観察したりした成果を記録し、研究しているのでした。
「他人に負けるのは恥ずかしくないが、昨日の自分に負けるのは恥ずかしい」などと書いているんですね。
冷静なのは確かで、「頭角を現してきた」と自分で感じているのがおかしい。
学者めいた雰囲気で変わり者の小学生。かなり生意気だけど、自分には出来ないこともわかっていて、嫌な感じではありません。

クラスにはスズキ君といういじめっ子がいて、ぼくはスズキ君帝国皇帝と名付けていました。
一番仲良しのウチダ君のことをいじめるので、歯科医院で嘘をついて脅かします。
アオヤマは歯科医院のお姉さんが好きで、お姉さんには「少年」と呼ばれています。「海辺のカフェ」でチェスをしたりする~つきあいがあるのです。
給水塔の近くの白いマンションに住んでいるお姉さん。
人気のないバスターミナルで、スズキ君の報復にあったアオヤマ。

お姉さんは物陰にいたらしいが、助けてはくれませんでした。子供のやることには口を出さない方針らしい。
そこで、お姉さんが不思議な動きをすると、何とペンギンが…?
お姉さんの後をついて歩こうとするペンギンたちが可愛い。
お姉さん自身にもわからない現象だという。

少年はウチダ君と近所を探検して回って、地図を作っていました。
同じクラスの美少女ハマモトさんも研究好きとわかり、彼女に連れて行かれた森の奥には信じられないような平らな草原が広がっていたのです。
そして、そこには…
三人で観測することにしますが?

探検して作り上げた地図をスズキ君達に奪われてしまったものの、地図はまた作ればいいと冷静なアオヤマ。
最初のうちは、二組は違う方向を歩き回っていたので問題にならなかったのです。
ところが、ある日…?
やがて、町は大騒ぎに!

奇想天外な出来事が、ゆったりした独特な調子で語られます。
町の様子はまるで、私が10代で今の家に越してきた頃のよう。
どこにでもあるのかしら‥
波乱有り、希望も残して、なかなか楽しい。森見ワールドですね~。

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コメント

図書館で見かけて借りてみました。
これまでの作品より、お話が淡々と進むのですが、その分、日常とつかず離れずという感じが心地よいです。
SFなんですか~! そのぶん、理屈っぽくなっちゃったかな?

marieさん、
お読みになりましたか!
そうですね、淡々と進む感じでした。
小学生の男の子の視点だからかな。
大学生みたいに勢いあまる饒舌ではなくて。
どこか懐かしいような風景と、奇想天外な設定がミックスしていて。
なかなかいい感じでしたよね~。
SFっていわれると、そういえば?て感じですが。
た、確かにねcoldsweats01

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