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「恋忘れ草」

北原亞以子「恋忘れ草」文春文庫

ちょっと前の直木賞受賞作。
江戸時代に、仕事を持って生きた女性達の恋を描きます。
しなやかな文章で、日本情緒たっぷり。
苦労しつつも生きの良い女性達に、好感度高いです。

手跡指南という稽古場を開いている萩乃。
亡き父・山中帯刀が開いた稽古場です。
父は敵と狙っていた相手に巡り会った所、病重き身なのを見かねて、治ったら試合するという建前で看病したのですが、まもなく相手はみまかったという。
その話が評判となって生徒を集めていたのでした。
しかし、この話には裏が‥
女の師匠もなくはない時代でしたが、評判は総じてあまりよくない。父亡き後はがたっと減ったのですが、実用的な算術を教える工夫で評判が良くなります。生徒のほとんどは読み書きを3年習うと、奉公に上がる事を考えて。
独り身の心細さもあるのですが、けなげに頑張っていきます。

次に登場するのは萩乃の友達で、長谷川里香の名前で、地本問屋である鶴屋の筆耕をしている香奈江。
戯作者の書いた原稿を版下用に書き直すのです。
天保三年、鶴屋は「偽紫田舎源氏」であたりをとった所。
当時、物まねでないかどうか行事が判断して許可が出ないと開板は出来ないという制度がありました。
ある日、別れた夫とは逆のような生き方をしている戯作者・井口東夷に出会います。
一部他と似ているために作品出版できないことになりそうなので、書き直せばいいと進言したら、作者は取材の旅に出ていて間に合わないとわかり、思わず香奈江は自分で書き直してしまいますが…

娘浄瑠璃の竹本七之介は、本名をおえん。
捨て子でした。
養父母に言われるままに浄瑠璃を習い、最初はあてがわれた老人が旦那でしたが、淡路屋長右衛門への浮気が本気になります。
しかし、これは、浮気者。泣いたり怒ったりしているうちに、おえんの芸は艶が出る結果に。

「恋知らず」は、簪屋の娘・お紺が父と兄を亡くして、商売の中心に。
上等な物だけを扱う店でしたが、お紺簪の名前で、安価な使いやすいタイプを売り出します。
手代らに任せっきりにも出来るのですが、自分が考えた意匠であたりをとりたいと頑張ります。
蝋燭の店の婿になった幼なじみの男の子と再会、くどかれますが‥?

「恋忘れ草」は、女絵師の歌川芳花。
彫り師の才次郎と恋仲になりますが、別れたはずの女に子が出来ていて、才次郎はそちらと結婚。
なかなか思い切れずに、悩むことに。
歌花が名をあげた絵は「竹林七美人」、江戸で評判になっている女性を竹林の七賢に見立てた物。取り上げたのは、娘浄瑠璃の竹本小扇、竹本七之介、筆耕の長谷川里香、小間物問屋の女主人・三々お紺‥という。
こんなの、あったんですかね?

平成5年、1993年上半期の受賞作です。
そうでしたかねえ…いつか読もうと思っていた本。早いわぁ。

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