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「青チョークの男」

フレッド・ヴァルガス「青チョークの男」創元推理文庫

フランス・ミステリの女王と称されるヴァルガスの作品。
森の妖精?とあだ名されていた刑事が、パリへ!
というユニークなシリーズの始まり。
ジャン=バチスト・アダムスベルグは、ピレネー出身。岩山を走り回って育ったのでした。
突然、パリ第5区警察署長に赴任することになります。

妖精!というのは~日本人がイメージするのとはちょっと違うかも知れませんが。
がっちりしているけど小柄で、山歩きが好きで、どこか人慣れしないような、風変わりな空気感のある…
顔立ちは整ってはいないけれど、個性的。
あたたかい声でのんびり喋るんですって。シャツがはみ出ていたりして、服装はだらしない。
もてる方らしいけど、カミーユというかっての恋人のことが頭を離れず、今も恋い焦がれています。さすがフランス人?
そして何より、警官としての勘の冴えは、すごいのです。
人の言うことがほぼ予想でき、犯罪の臭いをかぎ取るので、自分はそれが苦痛なほどという。

もっと風変わりな~女性海洋学者も登場。
マチルド・フォレスチエは、ふだんは仕事で海の底にいる物ばかり見つめているので、時には人間観察に繰り出したくなるという。見知らぬ人の跡を付けてまで観察し、手帳にメモをするのでした。
カフェで会話を交わした盲目の美青年に部屋を貸したりと、行動も変わっています。

夜の間に、パリのどこかの歩道に青いチョークで大きな円が描かれるという奇妙な出来事が起きます。
朝、人々が見つけたときには、その円の中にちょっとした物がある。
クリップ、羊肉の骨、人形の頭、本、ろうそく‥
<ヴィクトール、悪運の道、夜の道>という文字も。
罪のないイタズラか?どういう選択なのか?
新聞で話題にはなりつつも、当初は本気には受け取られない。
アダムスベルグはどこか残酷な匂いを感じ、危険な奉公にエスカレートする可能性を感じるのです。

部下のダングラール刑事は、新しい上司に戸惑いつつも、次第に信頼を深めていきます。
ダングラールは署長とは対照的で、知性派で長身、教養あるきちんとした服装の男性。
妻に出て行かれたために、疲れがちですが、子供達を可愛がっています。双子が二組に、妻が外で産んだ子まで育てているのでした。
夕方から飲んだくれるので、大事な仕事は昼前にしてくれと言います。

マチルドは警察に来て、青チョークの男を知っていると話します。
アダムスベルグは、彼女の身辺を探らせることに。
やがて、青チョークの円の中には、死体が‥?!
一体、何が起きているのか‥?

風変わりで知的な、様々な要素を含んだ~いかにもフランス的なミステリ。
1990年の作品。
ヴァルガスは1957年パリ生まれ。双子なんだそうで。
中世考古学の専門家の仕事をしながら、小説も書き始める。
シングルマザーになったそうですが、息子の父親は漫画家で、良い関係を保っているのだとか。

[追記]この記事になぜか妙なトラックバックが多いので、トラックバックを受け付けない設定にいたしました。
無作為なんですかねえ…何かのワードが関係あるのかしら??

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