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「仔羊の巣」

坂木司「仔羊の巣」創元推理文庫

ひきこもり探偵のシリーズ2作目。
語り手の坂木司は、ごく平凡な男、27歳。
外資系の保険会社に勤めた理由は、休みが多く、時間が自由になるため。
親友の鳥井真一がほぼ、ひきこもりなので、平日に連れ出したり、何かあったら駆けつけられるようにしておきたかったのです。

特異な性格をもった才能ある鳥井にひかれて友達になり、子供のような純粋さと偏りを持ったままの彼を守り続けています。
とはいえ、鳥井が謎解きの才能を発揮したために、人間関係の輪はずいぶん広がっているのですが…

「野生のチェシャキャット」は、鳥井を大事に思いつつ、彼の存在を同僚に話した方がいいのかなどと考え始めるところ。
保険会社で同期の豪快な吉成と、女性でいかにも頭がいい佐久間。
しだいに仲良くなり始めた坂木は、佐久間の様子がおかしいのではと吉成に相談を持ちかけられます。
初めて外で一緒に会い、何か悩みがあるのではと聞いてみると…それぞれの推理と佐久間の説明、鳥井の解説が皆違うのが面白い。

かっての同級生の滝本に「お前は鳥井のたった一つの窓口であることに満足してるのか?それとも誰にも懐かない動物のオンリーワンでいることを杖にしてすがっているのか?」と聞かれてしまうのですが。
自作では、自立へ向かっていきそう…?

「銀河鉄道を待ちながら」は、地下鉄の駅で立っている不審な中学生のことで、相談されます。
たまたま木村栄三郎の元で、木工を教わることになり、そこで一緒になった土屋という男性が…

「カキの中のサンタクロース」
なぜか通りがかりの知らない女性に、痛い思いをさせられる坂木。
鳥井が解いた謎は…?
矢崎という女子高生が登場。

前作で知り合った少年・檜山利明の家庭の謎も。
3編収録。
解説も非常に面白かったです。
有栖川有栖の解説によると、鳥井は人には敬意を持って接しなければいけないということがわかっていない、と。確かにそうですね。人を怖がっている割に、面と向かうと言い方が乱暴。(反抗期の子供レベルってこともあるし、育てた祖母がきつかったせいもあると思うが)
鳥井のことを好きになって応援するようになっていないのが特徴だそうで。
へ~え…
でもホームズが好きな女性なら、嫌いではないんじゃないかな。
自分が付き合うには気むずかしいとしても、読む分には坂木への純粋さを見るのでは。

お詫びと訂正:題名を「仔羊たちの巣」と書いちゃってました!すいません~書影が出なくて気づきました。羊と言えば複数って…(汗)

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