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「矜恃」

ディック・フランシス&フェリックス・フランシス「矜恃」早川書房

ディック・フランシス最後の作品。
最近は息子のフェリックスと共著になっていて、フェリックスだけでも?けっこう十分続きそう。
今回の主人公は、アフガニスタンで負傷して帰国したという設定。
英国陸軍近衛歩兵グレナディア連隊大尉って、ウィリアムの結婚式で聞きましたね。大尉ってハリー王子と同じ?あ、近衛騎兵だったかな。
これが、フェリックスの息子がアフガニスタンにいた軍人だというのだから…描写にリアルさがあるわけです。
フランシスの意志が強い主人公で、そのうえ軍人て~
悪党は、すぐさま改心して逃げた方が良いんじゃ?

語りはソフトですが、中身はなかなかにハード。
母親が有名な調教師という設定は、新鮮。
二度離婚している猛女。
息子のトマス・フォーサイスはあまりかまわれずに育ちました。十代の頃は義父とも反りが合わず、17歳でケンカして家を出てすぐ軍隊に入ったのです。
以来15年。
戦場で足を吹き飛ばされて、入院。軍隊で衣食住をまかなっていたため、病院を出ても帰る場所がない。
久しぶりに帰った家で、幼なじみイザベラに再会したり、懐かしいような不思議な感覚を覚えたり。

競馬界ではファースト・レディとあだ名される有名な母親ジョセフィン・カウリ。
だが最近は有望な馬が不審な負け方をし、魔力を失ったと新聞に書かれていました。
母と義父の口論を立ち聞いて、経済的にも困っていると知るトマス。
節税対策の勧めに乗せられて脱税し、しかもファンドに投資して丸損。事情を知る何者かに脅迫を受けていたのです…
意を決して、軍隊式に行動方針を固めるトマス。
しかし調査を始めた途端に、トマスは誘拐され…?

多彩な登場人物は、フランシスらしいレベルに達しています。
こういうモチーフは、あの作品のあのあたりに似ているかも…とか思いつつ。
悪くない意味で、フェリックスの作風には、軽さと若さがありますね。
初期のスタイリッシュな雰囲気は、ディック・フランシスの亡き奥さんがブラッシュアップしていたものなのだと思うけれど。
傑作とまでは言わないけど~申し分ないスリルで、ひとときをわくわく楽しめました。

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