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「午前零時のフーガ」

レジナルド・ヒル「午前零時のフーガ」ハヤカワ・ポケット・ミステリ

ダルジール警視のシリーズの新作。
知る人ぞ知るレジナルド・ヒル。
知らない人にはどう紹介すれば、面白さが伝わるのかなぁ…
基本は警察のチーム物。
たたき上げの中年男と若いエリートとのコンビは、イギリス警察小説の定番ですね。

ダルジールと部下のパスコーの他に、パスコーの妻のエリーも重要人物。気の強い知的な美女で、ダルジールにも一目置かれているのです。
しゃれのめした書き方で、ぐいぐい引っ張っていく作風。
事件の要素も、登場人物も多彩で、知的な遊びの要素が強いのが特徴かな。

主役は、強烈な存在感のあるボスのダルジール警視。
デブで強引で口が悪いけど、実力は十分あり、怖い上司だけど、いざとなれば強い味方ともなる。けっこうセクシーらしく、ちゃんとお似合いの恋人もいます。

爆破事故で休養後、今回いよいよ現場に復帰するダルジール警視。
ですが、まだ本調子ではないのです。
いきなり登庁日を間違え、ごまかしながら内心悩みます。
そこへ登場するのが、30代の金髪美人ジーナ・ウルフ。
ダルジールがずっと前に出会った警官(パーディー警視長)の紹介で、ややこしい依頼をしてきます。
7年前に行方不明になった夫が、生きているかも知れないというのだ…
しかも、彼女は怪しげな二人連れに尾行されていた…?!

相談のために会っている美女とダルジールを、たまたま隣の会場でのパーティーに来ていて見かけるパスコー主任警部。
パスコーは、ダルジールとは対照的にエリートで紳士的、見た目もハンサムで、真面目で優しい男。
微妙な指導権争いもありますが、心から御大ダルジールを尊敬しています。
一方、女性警官のノヴェロは、ダルジールの頼みでひそかに動き始めるのですが…

テンポ良く進む24時間の出来事。
移民から三代で財産と地位を築いたギッドマン一家など、長年の因縁も。
ギッドマンの2代目ザ・マン(親分といった意味)の何でも屋や、三代目で議員のデイヴを仕切る地味な秘書の女性マギーなども印象的。
やり手の女性、その愛人の目立ちたがりの記者や、ウェールズから来たばかりのその弟。
様々な人間関係が交錯する中、おなじみの登場人物もツボを押さえた登場。
ウィールド部長刑事のダルジールへの思いや、ダルジールの部下への思いも。
あざやかな描きっぷり、満足な読み応えでした。

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