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「ストラヴァガンザ」

メアリ・ホフマン「ストラヴァガンザ―仮面の都」

異世界ファンタジー。
パラレルワールドものというか。
分厚いハードカバーの児童書ですが、大人も読める内容のファンタジーです。

時空を超えるのが、ストラヴァガンザ。
一つの世界から一つの世界へ、旅する人のことはストラヴァガンテとのこと。
16世紀のイングランドにいた学者が偶然、切り開いた道があるのです。
21世紀のロンドンで暮らす少年ルシアンは、ある日突然、異次元の街ベレッツァにいました。
そこは、ヴェネツィアに似ているけれど、まったく別な世界。
女公主ドゥチェッサが治めています。
ドゥチェッサの寵臣ロドルフォが21世紀においた手帳をルシアンが拾い、そうとは知らずにベレッツァへ行き来する道を切り開いたのでした。

今の公主シルヴィアは25年も治めていて、いつまでも若く美しいと評判。
じつは、儀式の際には替え玉を立てていました。
ベレッツァでは、独身女性は仮面を付ける習慣があったために、出来たことでもあります。
レーマはベレッツァの支配権を狙って、レーマ大使はドゥチェッサの暗殺までたくらんでいました。
この世界では、ローマ建国神話のレムスとロムルスが逆になってるんですね。

一方、ベレッツァでのヒロインに、アリアンナという少女も登場。
年の離れた兄のいる末っ子で、小さな島で最後に生まれた子として可愛がられてきました。
マンドラを漕ぐマンドリエーレに憧れて、男装で入学試験会場に乗り込もうとしていました。
ところが、その日はベレッツァ出身の人間以外はいてはいけないという禁忌の日。
そこで、ルシアンに出会い…
何も知らないルシアンを思わず助けようとして、関わることに。

21世紀のロンドンでは、ルシアンは腫瘍で闘病生活を送っていたのですが…
その現実の寂しさと、異世界ののびのびした冒険の対比、どれがどうなるか?が読みどころ。
ルシアンはひょんなことからマンドリエーレとして合格してしまいますが、ロドルフォに発見され、様々なことを教わることになりました。
世間知らずのアリアンナも、思わぬ重い責任を担うことに。

登場人物は多彩で、華麗な祭りの様子や、暗躍するスパイと戦う危機なども~ドラマチックで楽しい。
レース編みをするおばあさん達も、活躍。
ドゥチェッサのしきたりや、大人の恋の行方なども、にやりとさせられます。

著者は1945年イギリス生まれ。80作以上の著作があるそう。
本書は2003年、飜訳発行。

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