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「ひとりの午後に」

上野千鶴子「ひとりの午後に」日本放送出版協会

日常のこと、子供の頃のこと、好きなこと‥
落ちついた筆致で、これまで語らなかった個人的なことについて書いています。
NHKの「おしゃれ工房」に連載されたもの。
そのせいか、母が得意だった焼きリンゴの話、洋菓子といえばシュークリームとかすていらが双璧といった話題も。

フェミニズムの旗手として女性問題に鋭く切り込んだこれまでの著書とはやや違う面も出ていて、これがけっこう感じが良い。
子供の頃の自由研究の話なども、社会学的?
社会学を目指す人は、一に好奇心、二に尻軽さ、三四がなくて五に知力、だとか。

お母さんは結婚と同時に、クリスチャンになったそうです。
姑や小姑とのもめ事が絶えず、夫婦の言い争いは子供達が不安になるほど続いたことも。
夫への抵抗もあったのか?晩年になって仏教に戻ったんですね。
先祖の法事なども母がしっかり行っていたので、それで良かったのだろうという思いもあるとか。
開業医だったお父さんのほうは、謹厳で孤独がち。
クリスチャンで、合理精神の持ち主でもありましたが、母の部屋をそのままに残し、若い頃に夫婦仲が良かった思い出を娘に繰り返し語り続けたという。
ケンカの多い夫婦で、子供の眼にはそう見えていなかったけれど、実は妻に依存していたぐらいだったような。
あれで案外、母のほうも幸せだったのかも知れないと、しだいに思うようになったそう。

父は娘を塀の中に囲うように溺愛して育て、免許も取らせなかったのでした。
兄二人のいる妹で、家の中ではチャンバラをして育ったのですが。
大学へ行くのに反対を押し切って故郷を離れたことが、独り立ちのきっかけに。
「自分で自分を育て直したのよ」と母に言った所、「そんなら結局、わたしの育て方が良かったってことじゃないの」と言われて絶句したとか。
母は強し!

世界各地で見た夕日の話など、さりげなくスケールが大きい。
スピード狂だったり、スキーが得意だったり、やっぱりものすごく元気なのね!

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