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「暗殺のハムレット」

ジョー・ウォルトン「暗殺のハムレット」創元推理文庫

話題の「ファージング」3部作の2作目。
イギリスがナチス・ドイツと講和していたという設定の~歴史改変もの。
カーマイクル警部補は、続いて登場。
前作で権力者に秘密を握られ、出世は出来そうなものの、駒として使われてしまう立場になっています。

女優ヴァイオラ・ラークが、もう一人の語り手となります。
ヴァイオラは、名門ラーキン家の6人姉妹の一人。
とはいえ女優になるために家出して以来、実家には戻っていません。
ロンドンの舞台では、男女を逆転させた芝居が流行っていました。
ヴァイオラは、ハムレットを女性にしたバージョンの主役を勝ち取ります。
ところが、共演するはずだった名女優が、自宅で爆死。
最初は、テロリストに狙われたのかと思われますが…

疎遠だった妹から連絡があり、ヴァイオラは心ならずもヒトラー暗殺計画に巻き込まれていくのです。
信頼していた伯父たちに説得されても、ナチスがそれほど酷いことをしているとは、とても信じられなかったのですが。
爆弾の専門家だという男性に惹かれるヴァイオラは、脅されて行動を共にせざるを得なくなります。
ヒトラーがイギリスを訪問し、この「ハムレット」の舞台を見に来るという予定があるのでした。
ヒトラーの側近とヴァイオラの姉妹の一人が結婚しているという関係もあり、事態は複雑に。

わずか2週間でたたみかけるように起きていく出来事の緊迫感で、読ませます。
政治の動きはどう変わるかわかったものではないという恐怖感と、恐ろしいことが起きないために個人に出来ることはあるのかという思い。
三部作の中では、辛い方の話だけど。
スケールの大きさで、読み応えあります。
この姉妹には、イギリスに実在したモデルがいるそうですよ。

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