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「陸軍士官学校の死」

ルイス・ベイヤード「陸軍士官学校の死」創元推理文庫

1830年のアメリカが舞台。
若き日のエドガー・アラン・ポオが絡んでくる~ムードたっぷりのミステリです。

引退した警官の元に、ウエストポイントの陸軍士官学校から調査の依頼が来ます。
ガス・ランダーは、名警官だったのですが、身体をこわして、空気の良い土地に越してきました。ところが妻が先に亡くなり、娘は家を出て帰らないという孤独な暮らし。

士官学校生の死について調査を進めるに当たり、一人の助手を得ます。
それがエドガー・アラン・ポオ。
士官学校にいたのは史実で、それどころか既に下士官としての軍役体験もあった時期とは。
才気煥発だけれど、体格もよくはなく、軍には不似合いで浮いているんでうすね。規律の厳しいはずの士官学校なのに、巧みに抜け出して居酒屋にいたりもする呆れた生活ぶり。
既に詩集も2冊出しているのですが、全く無名の存在。
あふれ出るような感性の爆発を感じさせて、ポオが登場すると俄然、空気の色が変わります。

軍医マークウィスの息子である優秀な先輩アーティマスに疑わしい所があるために近づいて、一家と親しくなります。
先輩の姉リーは、士官学校の学生たちの憧れと思われるのですが、まだ恋は実らずにいる様子。
美しいリーと恋に落ちるポオ。
ランダーの依頼に応えて、ポオは長い手紙で状況を報告してきます。

この頃に発表されていた作品の引用だけでなく、文体をまねた手紙や創作などもまじえた、凝りまくった作品です。
その後、奇行で士官学校を退学になったというエピソードは、伝聞になってますが…実話?

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