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「ラブリー・ボーン」

アリス・シーボルト「ラブリー・ボーン」ヴィレッジ・ブックス

アメリカのベストセラーです。
映画化され、日本公開もありましたね。

1973年、14歳で殺された少女スージーが主人公。
両親と一戸建てに住み、天才的な妹リンジーとまだ幼い弟バックリーがいる、ごく普通の少女でした。
彼女の視点から、近道をしてトウモロコシ畑を突っ切ったときに、近所の男ハーヴェイに声を掛けられる様子が描かれていきます。
不安に思いつつも、親とも知り合いだしと、失礼に当たるかと逃げそびれて…

探し続ける人々、残された家族の悲嘆、長いつきあいになる刑事との人間関係。
スージーが好きだった少年レイ・シンの様子、追悼してくれるご近所の人たち、さらには犯人の過去までも見つめていきます。
遺体が発見されないまま、わずかな証拠からやがて殺されたと宣告され、とうとう葬式も行うことに。

本能的な勘で、犯人を疑う父親。
だが証拠がないのにむきになるあまり、かえって上手くいかず、どこかおかしいとまで思われてしまいます。
事件の前から、実は少しずつ内面から崩壊しかけていた母親が、ショックで家庭を離れてしまうのもリアル。
リンジーは、あの殺された少女の妹だったというだけで有名になり、遠巻きにされがちになってしまうのでした。

母とは気が合わなかった~派手で個性の強いリンおばあちゃまが、登場。家族を守って活躍します。
スージーと同じ学年で、どこか群れから離れていた友達ルースがときおり霊視してしまう女性になっていくというのも、不自然になりすぎずに上手く書けています。
ルースとレイが、スージーを悼もうという気持ちから、命日の頃に一緒に時を過ごそうとしたときに…?

著者自身がレイプの経験があったというのは衝撃ですが。
しかし、児童誘拐の数は…アメリカはすごいですからね。
モチーフ的には、ミステリ読みのほうが慣れてるかな…
それぞれの個人の望む空間が重なり合っているような天国というか、天国へ行く前の段階のような状況は、ファンタジーとも言えます。
大きな苦しみも葛藤もあるけれど、じっくり描かれた成長も和解もあり、因果応報的な流れも納得。

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