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「ナポレオンを創った女たち」

安藤正勝「ナポレオンを創った女たち」集英社新書

ナポレオンの母や姉妹、二人の妻などの大きな影響について書かれた本です。
コルシカ島は、ナポレオンが生まれる前の年にフランス領になったのだそうです。運命ですねえ。
政治家としても有能だったナポレオンは、ナポレオン法典で「人は皆平等」という革新的な体系を築き上げました。

ただし、ナポレオン法典には女性差別的な要素があり、それが日本にまで影響を及ぼしたという指摘。
現代から見れば、「皆平等だが女性は除く」というぐらい。
そうはいっても、「人は皆平等」と宣言したことは、後にじわじわと効いてきたそう。

女性の権利を制限する法制は、19世紀という市民社会の要請が大きかったけれど、彼自身の教育や体験の影響も感じられるのですね。
母親レティツィアがしっかり者で権威があったためか、家庭内に限っては女性の自由を以前よりも認めていたそう。
それは~日本では、明治になっても受け入れがたいほど、進歩的だったそうです。

軍人だから、女性を劣った性とまで言い切ったのもあるかな?
しかし、若い頃にはロマンチックな文学青年のような一面もあり、熱愛した妻のジョセフィーヌに浮気されたのが大ショックだったことも原因だったのではと。
ジョセフィーヌは革命前に結婚して社交界の女性になったので、その頃の常識としては、貴族は家名と財産を全体で守れれば良かったので、個人の貞節は問題ではなかったと。
ナポレオンを一人前にしたのはジョセフィーヌで、社交界の事情に通じ、旧貴族とも革命家層とも付き合うことが出来る人だったそうです。
皇后としても人当たりが良く、国民に愛されて貢献したと同情的。

ナポレオンはフランスの体制を固め、王族に肩を並べようとハプスブルグ家から妃を迎えたのが裏目に出たのかも。
お姫様育ちの若いマリー・ルイーズはわがままで、皇后としてはあまり人望を集めることが出来なかったよう。
革命家からスタートしたナポレオンのイメージを国内的には損なうものだったし、ヨーロッパ列強の王家は元革命家など同格と認めてはいなかったので、失脚のチャンスを虎視眈々と待っていた…
確かにそうかも~。

ナポレオンの妹やジョセフィーヌの連れ子が各国王室に嫁いだりして、後の世まで変えていったのは、なんだか不思議ですね。
とても面白く読みました。

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