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「横道世之介」

吉田修一「横道世之介」毎日新聞社

田舎から何となく~東京の大学に出てきた世之介、18歳。
時代は、バブルの頃。
新宿アルタ前をウロウロしている所から、始まります。
住む所は、都心からは1時間半のアパート。これが東京?と思うような場所だけど~4万円で探したのだから仕方がない。

大学初日に隣にいた倉持に声をかけられます。
ついで、教室で声を掛けてきた女の子・阿久津唯と、知り合ったばかりの3人でサークル勧誘を見ているうちに、何となくサンバ同好会に入ってしまう。
といっても年中サンバを踊っている会でもないのですが。
部屋を引っ越したいとバイトに精を出し、ホテルのルームサービスで働くことに。
バイトは夜間が多いので、駅に近くエアコンのある部屋に住む加藤の所にしょっちゅう泊まってしまうのでした。

サンバ同好会に一緒に入った二人は男女の仲になり、何と妊娠して結婚という展開に。
倉持の親は大学を辞めて就職するという息子に絶句しているので、金を貸し、引っ越しも手伝う世之介。
「別に使う当てないからいいよ」と。

ねるとんのオーディションに出たり。
友達と入ったカフェで見知らぬ美女に声をかけられ、別れ話をする間ついてきて弟の振りをして欲しいと頼まれたり。
そうこうするうちに世之介は、お金持ちのお嬢様・祥子になぜか気にいられます。
海へ行く約束をして、海水浴のつもりが、何とクルーザーに乗せられる。
夏休みには、郷里までやってきた彼女。
そこで、二人は海辺で思いがけない経験をする‥

世之介というふざけた名前の男~というよりまだ男の子。のほほんとしてだらしないが、よく言えば明るくて欲がない。
普通に育った男子の自然な優しさが微笑ましい。じんわりと浸みてきます。将来を考え始める原点も、ちらほら。
何気ない大学1年生のちょっとした新体験に満ちた暮らしをメインに、のちに周りにいた数人のその後をまじえて。
18の頃を思い出します。その頃の経験というのは、確かに鮮烈かも知れない。
笑えてちょっと切ない、いい話でした。

[追記]2013年、映画化されて、公開になるようです!

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