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「ファミリーツリー」

小川糸「ファミリー・ツリー」ポプラ社

「食堂かたつむり」に続いて読んだ~私にとっては小川糸さん2作目。2009年11月の作品。

安曇野の中心地・穂高で育った男の子・リュウ(流星)。
曾祖母の菊さんが料理の腕をふるう~古びた旅館の名は、恋路というのでした。
両親を早く亡くした父にとって、祖母の菊さんは親代わり。
父母とリュウは、旅館の一角に住んでいました。

従姉というか~もう少し遠いややこしい関係の親戚だけど、年が一つ違いのリリー(凛々)は毎年、夏にやって来ます。
スペイン人の血が少し入ったリリーは背が高く、子供の頃からエキゾチックな魅力がありました。
空を見上げて放心状態になる癖があり、どこか孤独な陰を背負っていたのです。

流星と姉の蔦子は、リリーと3人で仲良く小学生時代を過ごします。
「ドリーム」と書かれた旅館の一室の大きなベッドで、3人で寝たり。
スバルおじさんのハーレーダビッドソンのサイドカーに乗ったり。
遠出したときに見つけた捨て犬を海と名付け、みんなで可愛がりますが…

思春期を迎え、親と気まずくなったリュウは、菊さんのペンションの手伝いをしていました。
そんな頃、リリーの複雑な家庭の事情を知ります。
中学生でリリーと付き合い出しますが、親の反対を受けて2年半会うのをやめることに。
大学で東京に出て、再会します。

リュウには大学で沖縄出身の友達が出来ますが、人妻に恋して大学をやめ、なんとホストになってしまう。
一方、ちゃくちゃくと自分の進路を見つけたリリー。
進路を決められずに置いて行かれた気分になるリュウでした。

大学生になる頃には、かわいがってくれた菊さんともちょっと距離を置くようになっていました。やがて…?
穂高の風景描写が綺麗で、幼い頃の思い出が美しい。
十代後半の話には時々イライラするが、確かにそういう時期だよね。
いろんなことにぶつかり、やる気がなくなることも、苦しみあがくこともある。
カタルシスもあり、わかるところもあり。
感動的な結末へ。

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