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「警視の孤独」

デボラ・クロンビー「警視の孤独」講談社文庫

2010年発行の最新作。
この作品からでも読めます。
スコットランドヤード(ロンドン警視庁)の警視ダンカン・キンケイドと、パートナーのジェマの二人が主人公のミステリです。
ハンサムで知的なダンカンと、明るく人の話を聞き出すのが得意なジェマ。
ジェマが部下だった頃は仕事でも一番の組み合わせでしたが、今はジェマが出世して警部補となり、ノティング・ヒル署へ移っています。

そろそろ次の出世を期待する回りの圧力を感じているダンカン。
サザーク地区の放火現場に死体があり、建物が有名な議員所有のもので騒ぎになりそうなため、出向を命じられます。
サザーク地区は再開発中で、そこも高級マンションに改築中のヴィクトリア朝の館でした。
ところが議員は再開発には反対のはず?
向かいのビルの監視カメラに、議員の娘クロエの姿が…?
彼女は行方が知れません。

一方、若い女性消防士ローズが、放火事件の共通性に気づきます。
消防士の世界がけっこう出てくるのが興味深い。
ジェマは友達(ダンカンの従弟の妻で司祭)に頼まれて、身体の不自由な女性ファニーの同居人エレインが行方不明になった件を調査することに。

ファニーの家は、サザークの放火現場から目と鼻の先。
ダンカンとジェマの捜査が交錯してきます。
同じ頃、少女ハリエットと、その母も行方がわからないと…
その母の勤め先もその近くなのです。
死体に該当するかも知れない女性が3人も出てきます。
しかも、第二、第三の放火が…!?

ダンカンが別れた妻の元から引き取った息子キットは、13歳になる所で、難しい年頃。
素直ないい子なんですが、母に死なれ、育ててくれた父(既に離婚、再婚してカナダへ)ではなくダンカンの方が実父だったらしいという状況。
ジェマの連れ子で5歳のトビーと一緒ではなく一人の部屋が欲しいというのも無理はないので、ジェマはあれこれ選んでやります。

一見明るいジェマも、心の傷を抱えています。
キットとトビーが仲良くて、髪と目の色が同じため実の兄弟に見える外見というのは~縁を感じさせて、一種の救い?
亡き妻の両親がもともとダンカンを悪く思っていて、キットの親権を主張、その審判も迫っています。

仕事が忙しくて、キットに十分つきあえなかったりするダンカンですが…
穏やかでやや優柔不断なダンカンですが、ここへ来て、ある決断を?
ほどほどにスリルと現実味があり、充実した読み応えです。

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