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「るり姉」

椰月美智子「るり姉」双葉社

るり姉という女性を、複数の視点から描いていく小説。
母の妹、つまり叔母なんですが、若々しくて~姪の3姉妹達には「るり姉」と呼ばれているのです。

まず、3姉妹の長女さつき。
高校生になり、るり姉から3万円の図書券をお祝いに貰ってます。さつきは、しっかりしている方ですが、生意気盛りでやや母に批判的。
小学1年の時に両親が離婚した記憶もしっかり持ってます。
父親はあまりいい人間ではなかったという~冷静さ。

次女みやこは中学デビューで髪を赤く染め、腐った赤キャベツみたいとるり姉を嘆かせて、照れ笑い。
金髪の子と友達になって、先輩の家で放課後のんびり過ごしているぐらいで、別に不良というほどのこともないんですが。
一番父親に似ているので、本当は父に会いたかったと気づきます。

三女みのりは小学生で、まだ素直で可愛い。バレーボールに夢中で、疲れ切って帰ってくるのでした。
母のけいこは、精神科病棟に勤める看護婦で、けっこう苦労しているんですね。
仕事と子育てに奮闘中で、ズボンの前が開いていることがよくあるというかまわなさ。じつはアニメ好きで、みやことは話が合うようになるんでした。

るりの夫・カイカイこと開人は、姉妹にとってはるりの前夫・まあ兄とのほうが付き合いが長いため、ちょっと微妙だったり。
カイカイはるりに一目惚れで、本当は龍のついたぺらぺらの黒いジャケットとかが好きだというのが笑えます。
るりの好みに合わせてどんどんファッションも何もかも変え、るりちゃんといられるならそれが幸せと感じているのでした。

シーズー犬のアニーやおばあちゃんも交えたにぎやかな生活、思春期を迎える娘達、かすかに影を落とす母の離婚というか、とうに不在の父というか。
「るり姉」は陰影もある個性的な女性ですが、姉妹にとってはいつも可愛がってくれる太陽のような存在でした。
彼女の病気をめぐって、揺れ動く姉妹。
現実味とユーモアがあり、ほどのいい描写。
4年後のエンディング有り。

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