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「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」

パウロ・コエーリョ「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」角川文庫

「アルケミスト」の作家の、愛の物語です。
まじめに勉強して資格を取り、堅実な結婚をするつもりだったスペインの女性・ピラール。29歳。
好きだった幼なじみの彼に12年ぶりに再会し、心が揺れることに。

集会で講演をしているので、マドリードまで会いに来て欲しいという手紙が来たのでした。
いつどこへ行くかわからないような男性では、結婚対象にならないから、つきあえない。でも一度ぐらい一緒にいて思い出にしても…と警戒し迷いながら、彼の魅力に引き込まれていきます。

彼の方もどういうつもりなのか?彼自身にも、迷いがあるのですね。
修道士となってある癒しの力を得たのですが、ピラールがかけがえのない女性と悟り、共に来て欲しいと望むようになったのです。
二人が生きる道はあるのか?
用心深い彼女の殻が壊れていく過程が、丁寧に描かれます。

脅えや計算に固まった過去の自分を「他者」と捕らえる視点が鋭い。
そこから解放され愛に満ちた自分が、本当の自分だと。
信仰とは何か。
どんな宗教もたどり着く所は同じだと。それと、宗教団体を作ったのは男性なので、女性原理が軽視されている、母なるマリアは神だという視点です。

正直な生き方とは?
美しいシーンと言葉の数々に心が洗われるよう。
奇跡と幸福と勇気をめぐって、これはかな~り特異な状況ですね。
ただ、ずっと程度は浅くても、誰しも人との出会いで勇気を奮い立たせることはある…
どこかで思い当たることがあるのではないでしょうか。
人が少しずつ愛に目覚めて、世界が良い方へ変わることがあればと‥
寓話的な「アルケミスト」よりも、宗教色が強いですね。

パウロ・コエーリョは、1947年、ブラジルのリオデジャネイロ生まれ。
ジェスイット派の学校で教育を受けるが、反発。
親のすすめで法律学校に進むが、ヒッピーの影響を受けて退学、3年間放浪。
1981年、人生の師に出会い、スペインのサンチャゴに巡礼する。
1987年、最初の単行本を発行。
世界的なベストセラー作家です。

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