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「きみを想う夜空に」

ニコラス・スパークス「きみを想う夜空に」エクスナレッジ

全米ベストセラーだというので、読んでみました。
原題は「Dear John」恋人からの別れの手紙の出だしだけど、意味深い。

主人公ジョンは、父一人子一人で育った青年。
郵便配達人の父は、真面目なのですが無口で、愛情表現も少ない人。
コイン収集が趣味で、そのために倹約し、そのこと以外には話題がないのでした。
子供の頃はコイン集めに興味も持ったジョンですが、しだいに反発してグレてしまいます。それもばからしくなったある日、衝動的に陸軍に入隊します。
苛酷な訓練を受け、危険な戦場へ行く羽目になりますが、大人にはなっていきました。

休暇で2週間の帰国中に、ボランティアに参加するために海辺の街にやって来た大学生のサヴァナと恋に落ちます。
サヴァナは、山間部の裕福な牧場育ち。まっすぐな気性だが、優しいだけにちょっと気弱な所もありました。
派手で遊び好きな学生仲間とは一線を画す人柄のサヴァナは、ジョンに他の人にないものを感じ、互いに夢中になっていきます。

ドイツ駐留のジョンと、大学生のサヴァナは遠距離恋愛に。
離れていることが辛く、おりしも9.11が起きて除隊を延長すると、サヴァナは耐え難くなってしまいます。
サヴァナの方にも、隣人の牧場主夫妻が突然の事故死という思いがけない事態が起きていました。
その家の息子ティムとは幼なじみで、ボランティアを一緒にする親友なのです。

ティムの弟は、自閉症でした。
サヴァナは小さい頃から、牧場で一緒に遊んできたんですね。
症状にはかなり違いもあるのですが、ジョンの父もそうではないかとサヴァナは指摘します。
ジョンは最初怒ってケンカになりますが、やがて、父の頑な言動はそれでだったのかと納得していくのです。
社会生活は十分可能だけど、決まり切ったことしか出来ず、それ以外の対応は非常に難しいというタイプの人がいるんですね。
つまり、ジョンの父の態度は愛情がないせいではなく、性格が悪いわけでもなかったということなんです。
(偶然ですが、父一人子一人で地味な仕事の父というのが「1Q84」に通じるものがあり、興を覚えました)
父の死後、ジョンがサヴァナを訪ねると‥

悲恋物語ですが、ジョンにも救いはあります。
満月の夜には、お互いのことを想い合おうと誓ったように…
美しい終わり方が印象的。
戦争で引き裂かれたり、上手くいかなくなったカップルも多いのでしょうね。
正当化しきれない戦争に苦しむアメリカ人の心を癒す本だったのでしょうか。
2006年、世界で一番読まれた恋愛小説だそうです。

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