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「警官の紋章」

佐々木譲「警官の紋章」ハルキ文庫

札幌大通署の佐伯警部補らが出てくる北海道警察物3作目。文庫化されました。
最初の事件から、2年。
洞爺湖サミットのため、北海道警察が厳戒態勢を敷いて緊張している時期の話です。
各地から、1万5千人の警官が警備に動員されていました。

1作目で濡れ衣を着せられそうになった津久井卓(すぐる)は、2作目の事件でやや名誉挽回。
警察学校の営繕係だったのが、今では教官になっているのです。
サミットの警備団結成式に1500人が集まる式典も近づいた頃、津久井は銃を扱える遊軍として、警備に駆り出されることに。

小島百合は、ストーカーから女性を守る仕事をしていて、婦女暴行殺人の手配犯を一人で捕まえるお手柄をあげました。
そのことを評価されて女性大臣の警備に加えられ、張り切ります。大臣にはテロ予告があり、狙われている可能性があるのです。

一方、若い警官・日比野伸也が勤務中に制服で銃も持ったまま、失踪します。
この捜査に、津久井が回されます。
日比野は、2年前に北海道警察を揺るがせた悪夢の一週間の時期に、命を落とした警官の息子でした。
他の大事件に紛れてそれほど重要視されなかったのですが、事故と処理されたその死には…?

相変わらず閑職にある佐伯宏一は、かって自分が追った盗難車輸出事件を再調査していましたが…
それぞれの関わり方が、しだいにリンクしていくのが面白い。
大がかりな不正に次第に近づいていく面々が、結団式当日に一堂に会します。緊密な仕上がりで、面白かったです!

佐伯のただ一人の部下で、みそっかすのような若い新宮刑事の役回りも楽しい。
佐伯が、前途ある部下を下手に巻き込むまいと隠密行動をとるのが不満で、こっそり付きまとったり~ポイントでちらっと出てくるのが面白かったですよ。

登場人物が多く、一作目の事件との関わりも大きいので~「笑う警官」「警察庁から来た男」と順番に読んでいった方が楽しめると思います。

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