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「スペイン フェリペ二世の生涯」

西川和子「スペイン フェリペ二世の生涯 慎重王とヨーロッパ王家の王女達」彩流社

エリザベス女王、アン・ブーリンに続いて…あのあたりの時代に興味があって。
ややこしい歴史がわかりやすく読めました。
ですます調で、歴史物にしては漢字がかなり少なく抑えてあります。

エリザベス女王の姉メアリ・テューダーと結婚していた時期のあるフェリペ王。
外見はネーデルランド人の血が強く出ていて、けっこう容姿がよかったんですね。
ただ中身は根っからスペイン人。英語は出来ず、礼儀正しいけど、社交下手でした。

最初の妻マリア・マヌエラは、フェリペの母が出たポルトガルの王女で、つまり従妹。嫡子を産み落として亡くなり、早すぎた結婚のようにも思えます。
2番目の妻メアリは、ぐっと年上。父の従妹にあたる、これも親戚どうし。

父のカールは、有名な神聖ローマ帝国皇帝。
この頃のハプスブルグ家の強大さというのは、すごいですね。
フランス以外の西ヨーロッパ全部を支配、それで一国にずっとはいられない生涯でした。
ただし、神聖ローマ帝国の称号は、カールの弟フェルディナンドの方へ継がれていきます。

海というと毎回、アンドレア・ドーリアの名前が出てきて、青池保子さんのコミックを思い出します。
スペインの栄光の頂点と凋落を経験するフェリペ。
レパントの海戦では連合軍でオスマントルコに勝利しますが、アルマダの海戦ではイングランドに負けます。
異母弟のフアンはレパントで英雄となるのですが、後に反乱の起きているネーデルランドに派遣され、見捨てられたように戦死。難しい情勢とはいえ、フェリペは若く人気のある庶子に嫉妬していたとも言われています。

しかし、4人の王女様と結婚していたとは。ヘンリー8世に次ぐ回数?!…こちらは不幸な結婚というわけではなく、死別によるもの。
子供が生まれても成人する保証はない時代、しっかりした跡継ぎを待望していた点は、ヘンリー8世と同じですね。
3人目のイサベル・デ・ヴァロアは、フランス王女で、娘二人を生みました。

4人目の妃アナ・デ・アウストリアは姪に当たり、嫡子のカルロスと同年代。
最初はカルロスと縁談があったとか。
このカルロスが病気がちで奇行もあり、議会が正式な跡継ぎとして認めない。ネーデルランド逃亡を夢見て幽閉されたいきさつが「ドン・カルロ」のモデルに。
そうそう、フェリペの猜疑心が強いイメージはここから来ているのかな。史実は、カルロスの方にもかなり問題があったよう。

しかし、フェリペは71歳とは長生きだったんですね~。
日本は外国の王家と縁組みするということがなかったので、事情が違いますね…
戦国時代の大名の政略結婚に近い状態かな。
この時代、フランスは女性が王位を継げない法律があったらしいが、他の国にはなく、総督や摂政として活躍した例がいくつもあるのは、面白いです。

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コメント

ややこしい~!(笑)
わたしはスペインというと、やっぱり青池保子のエル・アルコンを思い出します~
ハプスブルグ家というとオーストリアのように思うのですが、スペインもそうなんですね。この時代はファッションがあんまり好きになれません~
メアリ・チューダーはついてないというか、ホントはエリザベスなんか比べものにならないほど血統はいいんですね。たしか、さびしい余生だったように記憶しています。

>marieさん、
すっごくややこしいんです…忘れそうなので、メモ代わりに書いておきました~
スペインといえば、「エル・アルコン」ですよね~!
一番良い時期のスペインに憧れ、移ったときには時代遅れになっていて…という悲劇。
スペイン海軍は地中海に向く船団でイギリスと戦うには不利だったのと、提督が急死したことなどもあったそうです。

メアリは王族同士の娘で、しかも当時一番大きな勢力のハプスブルグ家の血を引いてたんですよね。
若い頃は美人だったそうなのに、立ち場がはっきりしないためになかなか結婚も決まらず…
やっと結婚した夫は1年ほどで帰国し、ですものね。
でも待ちに待って女王になり、夫のフェリペを好きになれたのは良かったんじゃないのかな?

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