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「こいしり」

畠中恵「こいしり」文藝春秋

町名主の跡取り・麻太郎のシリーズ。
町名主というのは、奉行所に持ち込むほどではない揉め事の采配をする役なんだそうで。
幼なじみの3人組、女たらしの清十郎と、堅物の吉五郎と共に、町の事件を解決していきます。

麻太郎はお気楽者として鳴り響いていましたが、前作で嫁をとるなりゆきに。
しっかり者のお寿ずと祝言の日、幼なじみの清十郎の父が倒れ、延期になります。
麻太郎の初恋の人が、その父の後妻になっている一家なのでした。
初恋といっても思いを告げたこともない仲ですが、一瞬見交わす目と目を見て、お寿ずは何かを悟ってしまいますが…

江戸の町の様子、商売のなりゆきなど、よく調べたことが元になっているのでしょう。市井の人の行き交う様が見えるよう。
恋模様はほのかですが、底にただよっているのが味わいになっています。
堅物の吉五郎がケンカを成敗するたくみさに、悪党すれすれの若い衆に惚れ込まれて集団でまとわりつかれるのもご愛敬。
新登場のキャラもいい男達です。
のらりくらりとした麻太郎も、困っている人を助ける腕前はなかなか。

前作よりも調子が出てきて、密度が濃いような感じがします。
「しゃばけ」とはちょっとひと味違う、でも本質的には安心できる作風。
もっと変えてもいいと思ったり、いつもの味も欲しいと思ったり。
最後の話は百物語がテーマで、ちょっと怖く、妖怪が出てこないのがふと不思議になったりしました。

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