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「エンジェル・エンジェル・エンジェル」

梨木香歩「エンジェル・エンジェル・エンジェル」新潮社

ぼけかかっている祖母の思い出と、同居し始めた孫娘の生活が交錯するストーリー。
描写は文学的で濃いめですが、共感しやすい入り口だと思います。
書き込みも中ぐらい…かな?

ストレスを感じて、熱帯魚を飼いたいと思い詰める少女・コウコ。
優等生を演じすぎていたのかも知れないと思うのでした。
日頃の情緒不安定がカフェインの過剰摂取のせいと気づいたのはいいけれど、他にストレス解消法を思いつかないのです。
(ぼけ始めた祖母と同居したばかりで、目の前が真っ暗になっていた母親という描写が介護生活をしている身には超リアル
コウコは祖母を夜トイレに連れて行く世話を引き受けることにして、熱帯魚を飼うのを反対していた母に許可を貰います。

夜中に祖母と二人でいると、時々鮮明な言葉でコウチャンと孫を呼ぶのです。
この家に住んでいた少女時代と混同しているらしく…
現代と過去の二人の思いが交互に描かれていきます。

大きな茶園の孫娘・さわとして、女学校に通った日々。
学校内では派閥があり、対立する派閥の女の子を嫌いというわけではなくても、なぜかいじめるような行動をとってしまった後悔…
家の中では女中のツネを姉のように慕っていたのですが、それも急に別れの日が来ます。

一方、コウコが飼うことを許された熱帯魚は、同じ水槽に入れたエンゼルフィッシュがネオンテトラを攻撃してしまう。
(そういえばそうだったような気が…)
水槽を置くために物置から出してきた古い木彫りの台、それには…?
迷いや悔い…別れの哀しみ。
息づかいが感じられるような文章。緊密な構成で、切なさもあります。

ちょっと古い作品のせいか?アマゾンで書影が出ませんでした…

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