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「サーカス象に水を」

サラ・グルーエン「サーカス象に水を」ランダムハウス講談社

作者は、カナダ生まれでアメリカ移住。
3作目の本書が、口コミでベストセラーになったという作品。面白いです。

時は禁酒法の時代、アメリカ。
移動サーカスの公演中に、動物たちが檻から逃げ出して大混乱に!
未曾有の大惨事が起ころうとしているさなかにあった、静かな殺人。
若い頃の僕ジェイコブが経験した、運命の瞬間…

一気に70年後、ジェイコブは老人ホームで暮らす93歳の老人になっています。
孤独で偏屈で気むずかしいが、完全にぼけているわけではないのに、何も出来ないように扱われるのが不満な~意気軒昂なジイサン。
全く違うトーンで、交互に描かれていくのが、上手く作用して、途中でやめられない面白さになっています。

コーネル大で獣医を目指す優秀な学生だったジェイコブ。
ところが両親が事故死、借金のために財産は没収されてしまったのでした。
ショックを受けたジェイコブは最終試験を放棄して列車に飛び乗り、気づいたときには巡業中のサーカスに紛れ込んでいました。
職種による身分制度が厳しく、下っ端には苛酷な暮らし。
坊ちゃん育ちの一文無しが、とんでもない世界の裏表を知ることになります。

馬と心の通じ合う美しいマーリーナに惹かれるのですが…
その夫オーガストは妄想型の異常性格で、機嫌のいいときと悪いときの差がとんでもなく激しい。
サーカス団長の憧れは象で、やっとロージーという象を手に入れたのですが、芸がなくて何もしようとしないため、ひどく扱われそうになります。
動物好きなジェイコブは、象を救おうと…
何かと心を痛めつつも、しだいに居場所を見いだしていくのです。

交互に描かれる70年後!
老いてからの状況もやけにリアルで、救いがなさそうに思えるのですが、そうではなくて~
あっと驚く展開をお楽しみに!

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