「猫とともに去りぬ」
イタリアでは非常に有名だというロダーリ。
ユーモラスで軽やかに読めてしまう短編集なので、オススメです。
子供を好きな星新一?みたいな印象。
風刺のきいた文学の他に、絵本もたくさん書いていたそうです。
子供達の教育に自ら乗り出し、雑誌やラジオ番組でも活動し、実際に子供とふれあって創作活動をしたりと多彩な活動ぶり。
1960年代にイタリアの教育を変えた、というほどの存在だったとは、知りませんでした。
表題作「猫とともに去りぬ」は~
昔は駅長だったアントニオ氏が家族に相手にされず、ふと家を出て、猫が古代ローマの遺跡に住み着いているアルジェンティーナ広場で暮らすことにします。
猫と自動車の縄張りを隔てる鉄柵を越えると、彼の姿は猫に変わったのでした。
向かいに住んでいた女性だという猫に話しかけられ、広場の猫の半分は人間業を辞めた猫だと知る…
つぎつぎに魚に変身して、ヴェネツィアを水没から救う一家の~楽しげなお話も。
栓抜き部品工場の社長マンブレッティ氏(何度も登場する人)が、庭園の樹に命令して花を咲かせようとし、庭師は奮闘するが…
黒い馬に銃ではなくピアノを乗せて?放浪するカウボーイの~ナンセンスだが風刺的にシャープな話だとか…
チヴィタヴェッキアの郵便配達人が余り急いで眠ったら、前日に逆戻りしていたとか…ふしぎな世界。
ピサの斜塔をクイズの賞品にした宇宙人、等々。
作者は1920生まれ~80年没。
ファンタジーは人間の精神・人格を形成する大切な物と考えていたとのこと。
人類愛、反差別、自由の概念を上質な笑いと共に表現。
1970年、児童文学のノーベル賞ともいわれる「国際アンデルセン作家賞」を受賞。
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