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「お縫い子テルミー」

栗田有起「お縫い子テルミー」集英社文庫

表題作は、ちょっと風変わりだけど、意外にどこか親しみやすくもあり、印象に残る作品ですね。

照美は、島育ちで、祖母の代から住み込みのお縫い子。
義務教育も受けず、ミシンも使わず〜という、いつの時代なんだ?ファンタジックともいえる設定。
15になって独り立ちしようと歌舞伎町に出てきて、最初は水商売に入ることしか思いつかないのでそうするのですが。
店で女装で歌う歌手・シナイちゃんの衣装を作ったことから、次第にそれが本職に。
「一針入魂 お縫い子テルミー」と書いた名刺を持つことにします。
シナイちゃんへの片恋と、お縫い子の矜恃が可愛らしく、息づかいが感じられるよう。

同時収録のもう一編「ABARE・DAICO」は、小学5年の誠二が主人公。
父が家に帰ってこなくなって2年近く、たまに電話では喋っていました。
母は36歳。カタログを見るのが趣味ですが、見るだけで買いはしないのです。
友達は水尾君、背が高く、誠二は彼のことを人生経験豊かと感じていました。
家ではお金が足りない様子に運動着を買ってくれと言い出しかねて、誠二はバイトをしようと思い立ちます。
留守番をするという張り紙をスーパーに出し、バイト口を見つけるのでした。
風変わりなおじさんの留守を守って簡単な家事をやり、猫2匹が妙な動きをする家で、昼間を何日か過ごします。ところが…?
世間をかいま見る少年の経験ですね。
奇妙な出来事がちょっと切なく、けっこう微笑ましく描かれています。
2003年初出。2004年2月単行本発行。

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