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「蟋蟀」

栗田有起「蟋蟀」筑摩書房

生き物にちなんだタイトルづくしの短編集。
2008年9月発行。

たとえば「サラブレッド」は、手相占いの女性の話。
じつは、手を握ると相手の現在過去未来に見た映像が浮かぶ特技が、女性に出る家系。
恋人と手を握らないようにするのが、大変だったりするのです。
ある日、全盲の女性が来たら、何も見えないのでしたが…
いっときだけ、サラブレッドの声が聞こえるようになるという。不思議でちょっとユーモラスな話。

「鮫島夫人」は、別れた夫と今でも付き合いのある女性。
じつは、もともと友達だった夫はゲイというか~心が女だったのを知っていての結婚だったのです。
離婚した後も、なぜか心地良い二人の関係。

「蟋蟀」は、結婚するつもりのない男が主人公。
なぜかけっこうもてて、同僚の杏子には、認知も要らないが子供を産むと宣言されてしまいます。
幼い頃に母が家出して、ほとんど祖母に育てられ、85歳になる祖母のタマコだけが大事な存在という。
口は悪いが情の深い祖母。その腰には蟋蟀の入れ墨が。

純文学系なので、問題が解決するわけではなく、かくっと転調しただけで終わるけど、それがなんだか上手いんです。
ちょっと不思議な話も含め、親しみやすい。
なかなか良い感じです。
何度も芥川賞候補になっているんですね。

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