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「イスタンブールの毒蛇」

ジェイソン・グッドウィン「イスタンブールの毒蛇」ハヤカワ・ミステリ文庫

舞台は、19世紀初頭のトルコ。
ロシア生まれの宦官ヤシムが主人公のシリーズ、「イスタンブールの群盗」についで2作目になります。

オスマン帝国には、デウシルメという制度があり、優秀で眉目秀麗なキリスト教徒の少年を去勢して奴隷にする習慣があったのですね。(イェニチェリはその一部)
奴隷といっても、ヤシムは最初大貴族に仕え、1821年の暴動をきっかけにトプカプ宮殿の機密担当になったという異色の存在。
イスタンブールの街中に住み、宮廷にも出入りしています。

今のスルタンであるマフムート2世は、新しい宮殿で死の床にありました。
皇帝の生母はフランス生まれで、古い宮殿の方に住み、ヤシムとは旧知の間柄ですが、スルタンと共に権力が移動しようとしていました。

行きつけの八百屋が襲われたという事件が起き、入院先に見舞いに行くヤシム。
フランス人考古学者ルフェーブルも、なぜか助けを求めてくるのでした。
ルフェーブルが出入りしたギリシア系の銀行家の家に呼ばれたヤシムは、その家の夫人に事情を探るよう頼まれます。
ところが、ルフェーブルは路上で落命。
それを知らずに夫を探しにやってきたその妻アメリーというのが、すごい美女。慰めるうちに、ヤシムと案外いい仲に…?

パレフスキーは、ヤシムの友人で名ばかりのポーランド大使。
これはポーランドという国が分割されてしまって、存在しなかった時期なんですね。
気のいい初老の男性で、週に一度、ヤシムが料理して会食するのが習慣でした。
パレフスキーの家の離れに住み着いた貧しい一家の主が、いい仕事を得たのもつかの間、行方不明になってしまいます。
彼のしていた仕事の現場を訪ねて、都の地下を探検するヤシム。
深まる謎は、次第にどこかで繋がりが…?
バイロン卿とギリシアの独立など、トルコの関わる意外な一面がクローズアップされます。

料理が趣味のヤシム、こう書かれると確かにトルコ料理って美味しそう!
あとがきにも、料理についての解説があり、親切です。
異国情緒豊かで、歴史の楽しみがある作品。
2007年の作品、2009年4月翻訳発行。

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