フォト

おすすめ本

« ベスト本について | トップページ | とろ~りカツ丼 »

「優雅なハリネズミ」

ミュリエル・バルベリ「優雅なハリネズミ」早川書房

バルベリの2作目。
ハリネズミのように地味に暮らしてきたけれど~実は知的な女性が主人公。

ルネ・ミシェル夫人は、高級住宅街にあるアパルトマンの管理人。
貧しい育ちと生まれつきの醜さから、目立たないように生きることを心がけ、知性を隠してきました。
素朴ないい夫を得て穏やかな暮らしをしていたのですが、その夫もなくなってしまいます。

一方、そこの6階に住む国会議員ジョセの一家では…
裕福ではあるのですが、10年もカウンセリングに通っている母。
論文を書いている長女コロンブは、わがまま。
12歳の次女のパロマは、姉にいじめられるので鈍いふりをしているけれど、繊細で頭のいい少女。
クラスではやはり目立たないように努めているのに、ついトップの成績に。
むなしさから、次の誕生日の6月に自殺しようと考えていました。

5階に住んでいた料理評論家(第一作の主人公)がなくなり、あとに越してきたのが日本人のカクロウ・オヅ。
日本に魅力を感じるルネとパロマが、少しずつ近づくきっかけになります。
チャーミングなオヅ氏と関わることによって孤独と絶望が癒され、若返るルネ。
自殺を考えていたパロマも、いつしか幼さを脱して、生きるすべを見いだしていくのです。

捻った構成ですが、それがどう展開していくか…
とっても、いいんですよ!
日本が憧れの国なのが~ちょっと照れますね。

2006年、少部数で発行されたそうですが、すぐに口コミで人気を呼び、プレゼント用に買う人も多かったので、ギフトセラーとも。
著者は1969年生まれ。2008年より夫婦で京都在住。
2008年10月翻訳発行。

« ベスト本について | トップページ | とろ~りカツ丼 »

コメント

これ、面白かったですよね!
ルネが、「いわゆる管理人」になりきろうとして苦心惨憺するさまがおかしい。脂っこくて健康に悪そうな食べ物を網の買い物袋の外側にして、内側におしゃれな食べ物を隠して買ってくるとか。アパルトマンの住人たちが管理人というものを「人種」として低く見ていることを説明するとき、そして、そういうものになるまいとルネが努力するとき、彼女自身が、いわゆる管理人というのを「人種」として差別しているのだということが、なんとも皮肉です。まぁ彼女は、管理人という人種をというのではなくて、知性のない人間を蔑んでいるのですが。でもね、蔑むという行為そのものがスノッブだとわたしは思うのですがね。で、ルネもパロマも、知性があって素敵な人物とは思えないんですよね。そこいらへん、Amazonの書評や、ググって出てきた書評(このへんとか → ttp://lapereauensommeille.blog48.fc2.com/blog-entry-762.html)に、同じような感想がありました。Amazonの書評の中に、オヅは日本人じゃなくて、リチャード・ギアだと書いている人がいて、大受け(笑)
あぁ、それにしても!あのルネの友達のお菓子!
なんておいしそうなの~~!!こんな友達が近所にほしいです。体重とコレステロールが心配ですが。
体の心配と言えば、ルネってば、猫にリエットとかあげないでよー、病気になっちゃうよー、あんなに塩っ辛くて脂たっぷりなのに。

しあんさん、
そうそう、管理人のイメージに装うのがおかしいんですよね。
皮肉っぽい書きぶりですよね。
まわりを針でかためちゃっているネズミというイメージだと思います。
そうなる理由もあるんだけど、そんなにならなくても良いんだよっていうか。
天才少女の方はそんなに頭が良いと言われても~感情移入しにくいものがありました
あ、この本は書評見なかったわ。あとで探してみます。アップする前にチェックすることもあるんだけど。

お友達のお菓子名人が作るもの!美味しそうでしたよね~~~。
あれは食べてみたい…

え、リエットって猫の身体にそんなに悪い物だったんだ…
オヅ氏、リチャード・ギア!?
な、なるほど…
おばさんと少女版なんですね~

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「優雅なハリネズミ」:

« ベスト本について | トップページ | とろ~りカツ丼 »

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

無料ブログはココログ

最近のトラックバック