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「冬そして夜」

S.J.ローザン「冬そして夜」東京創元社

私立探偵のビル・スミスとリディア・チンは、独立しつつも協力し合う関係。
視点を交互に変えて語られるシリーズ。
8作目。
ビルの視点の方が平凡な私立探偵物になりがちな気がしていましたが、今回はビルの隠された過去、家族関係が初めて明かされることに。
練り上げた年月を感じさせる出来映えです。

長らく疎遠だった妹ヘレンの息子ゲイリーが補導され、ビルに連絡が来ます。
何かを隠したまま逃走するゲイリーを心配するビル。
じつはビルもまた、同じ年頃に家を飛び出してニューヨークへ来た過去があるのでした。
妹一家の暮らすワレンズタウンは、ニュージャージーの高級住宅街。アメフトが盛んで、ヘレンの夫スコットの育った土地でもありました。
ゲイリーと一時付き合っていたというGFの家を訪ねると、そこは若者のパーティが開かれて一夜明けた後らしく、えらい荒れ果てようで、そのうえ…死体が!

妹一家との確執に悩みながら、甥のゲイリーの行方も探しつつ、街で何かあったのかを探ろうと努力するビル。
しだいに、過去のいきさつも関係があるとわかってきます。
フットボールのコーチ、有力選手などが何よりも権力を持つ街のゆがんだヒエラルキーが生み出した事件とは。
地元の刑事サリバンとは、だんだんと協力関係に。
新聞記者を目指す女子高生ステイシーは、さわやか。
ハッカー少年ライナスなど、人さまざま。

MWA最優秀長編賞受賞。2002年の作品。
2008年6月翻訳発行。
1999年のコロンバイン高校銃撃事件の影響を受けて書かれた作品の1つでもありますね。

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