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「朗読者」

ベルンハルト・シュリンク「朗読者」新潮社

1995年に発表され、世界的な大ベストセラーに。
ケイト・ウィンスレットで映画化され、アカデミー賞を受賞しました。
「愛を読むひと」というタイトルで日本公開。

15歳のミヒャエル・ベルクは通りで体調を崩したときにハンナに助けて貰い、21も年上だが官能的なハンナと、ひそかに愛人関係になります。
市電の車掌をしているハンナは、一人暮らし。
なぜかミヒャエルに本を読んでくれるように望み、会うたびに朗読することになるのでした。
理由のわからない緊張した様子を見せた数日後、一言も告げずに突然姿を消します。

大学生になったミヒャエルが、ゼミの授業で裁判の傍聴に行ったところ、被告席に彼女の姿がありました。
戦時中にナチスの親衛隊に入り、収容所の看守をしていたという…
ミヒャエルは悩みながらも、傍聴に通い続けます。
誰にも彼女との過去を話せないまま、不器用な彼女の証言ぶりに、実際よりも重い罪を負わせられたらしい有様を目撃するのでした。
数年後になって、刑務所にいるハンナに、朗読したテープを送ることにします。
会いには行かなかったのですが。やがて…

忘れられない女性への複雑な思い。
話し下手なハンナの孤独と苦闘。彼女が朗読にこだわった意味が切ない。 
重い内容ですが、実感をこめて描ききっていて、その書きっぷりに勇気を貰える気がします。
作者は1944年生まれ。

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コメント

この映画化はケイト・ウィンスレットがアカデミー候補でしたね。またしても、買おうかどうしようか迷って買っていない1冊(^^;)。
ナチス関連で思い出したのですが、先週読んだクーデンホーフ光子の子どもたちのその後を取材した本を読みました。ずいぶん前に出たものの文庫化のようです。クーデンホーフ家は、チェコ領となるボヘミアに領地を持つ貴族でしたから、第二次大戦後、いきなり変わってしまった状況で大変苦労したようです。戦後、ボヘミアにいた子どもたちのうち2人は強制収容所にいれられ、1人は命からがら徒歩でドイツ領へ逃げ延びたそうです。ナチスにひどい目にあった人たちは、戦後その反動のように、ドイツ人たちに残虐な行為を働いたことは、今日あまり話題に上らない(戦後ドイツの賠償責任などに対する態度から)ので、わたしなど、ドイツ人の強制収容所があったことさえ知りませんでした。チェコ軍にとらえられたドイツ軍人などは、ナチスがやったのと同じくらいのひどいことをされたようです。
映画化と言えば、今週、WOWOWでジュンパ・ラヒリの「その名にちなんで」の放送があります。ちょっと楽しみ。DVDが出ていたとしても、たぶんTUTA○Aとかには置いていないでしょうから。

しあんさん、
これ、まだですか?なんか有名すぎて~私もすぐには手が出なかったんですよ。
でも、良かったです。15歳の少年の視点から始まるのもなかなかでしたが、大人になってからもあるのがまた。
なんというか、主人公の悩み方や受け止め方が非常に個人的で。
それがかえって最後には普遍性に繋がるような…?
何も言えなくなるぐらい重いことなんですよね…

クーデンホーフの子ども達が強制収容所へ?それは知りませんでした!
難しかったんですねえ…
ジュンパ・ラヒリ、映画化されたんでしたね、そういえば。TUT○YAにはないでしょうか?!?

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