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「白洲次郎 占領を背負った男」

北康利「白洲次郎 占領を背負った男」講談社

NHKドラマ化に間に合って読めました。
白洲次郎は、明治35年の生まれ。
もと家老の家柄で、さらに父の文平が大もうけしたため、豪邸で育ったという~戦前の豪商の贅沢な生活にはびっくり(ドラマでも、映像だとまたインパクトがあってすごかったです~)
そういう中でも、19歳からイギリス留学8年という経歴は異色。やんちゃだったため?本人が「島流し」と語っていたとか。
1927年の恐慌で、家が破産して帰国。
ケンブリッジからのロビンとの長い友情など、情に厚い人柄が随所にあらわれて、熱っぽい物語になっています。

見た目も気の強さも外人に引けを取らない~ダンディな写真にもびっくり。
マッカーサーをしかりとばしたエピソードがありますが、もともと気が荒かったのね…豪腕の割に表舞台に出ない面があったのは、短気だったせいもあるような。日本語が英語ほどうまくなかったとか。
後に目利きとして知られる妻・白洲正子は、樺山伯爵と川村伯爵を祖父に持つといういう名家の出。
何ともお似合いで、気の強さに惚れ直したりしつつ、自由な雰囲気のある夫婦なのがいいです。

海外の事情に明るいだけに、敗戦を見越した反戦論者だったんですね。
昭和20年4月に一度は逮捕された吉田茂が戦後すぐ9月には外相、翌年は首相にという時代の大転換期。
白洲次郎は、吉田茂の側近として動き、終戦連絡事務局次長としてGHQと渡り合ったことで有名。
憲法制定の時期にも辛い交渉の役割を担ったという。この場合はどちらかというと、負けた側なのですが~憲法は結果的には内容が良かったと後で認めているそうです。

昭和27年の講和条約の際にも共に渡米して活躍したそうで、吉田茂の声明文が最初英語で用意されていたのを、とんでもないと自ら書き直したとか。それも巻紙に筆で、読むのに20分かかる長さのを…!
その時に、7年ぶりに日の丸が掲げられ、占領期が終わったんですね。そこまでの苦闘がありありと伝わってきました。

初代貿易庁長官として通産省の基礎を築き、やがて東北電力の会長に。
国のために難しい仕事をこなしたわけですが、個人的には野心というか執着がなく、道を開いた後は後進に譲ってしまう潔いところが珍しい。
昭和60年、83歳で没。正子は平成10年没。
2005年発行の本です。

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コメント

発刊と同時によんで
次郎さんにほれたくちです
だからドラマ
微妙なんです
よくつくってあるけど
誰がやっても次郎さん本人の方がすてきだとおもうので

むぎこさん、
発刊と同時に、この本をお読みでしたか!
そしたら~イメージでき上がっちゃいますよね
いや~カッコイイ男で…
鮮明な写真もあって、40代はゲーリー・クーパーみたいだし。
ドラマもかなりがんばってますよね?
新鮮な俳優さんで、容姿も英語もなかなか。
ちょっと線細めで30ぐらいの白洲次郎って感じかな?

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