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「永遠の三人」

ローラ・リップマン「永遠の三人」ハヤカワ・ミステリ文庫

ボルチモア郡警察の部長刑事レンハートと刑事インファンテが登場するシリーズの2冊目。
2005年の作品。2008年8月翻訳発行。
3冊目の「女たちの真実」が良かったので~遡って読みました。

グレンデールを開発したハーティガン家の一人娘キャットが撃たれます。
グレンデール高校で起きた銃撃事件は、仲の良かった少女達の確執故か?

綺麗で気だての良いキャット、幼なじみの個性的な演劇少女ペリ・カーンと、途中から友達になったインド系のジョージー・パテル。
何年も前に友情を誓い合った三人だったのです。
ペリは重傷で意識不明に。唯一の目撃者ジョージーも怪我をしていて、つじつまの合わない供述をするのでした。

農家の娘だということを友達には隠しているイブなど、家庭環境の違う子ども達が一緒に通う高校。
卒業生で俳優デビューしたばかりのピーターは、一時キャットと付き合っていたので、ニュースを聞いて驚き、グレンデールを訪れます。
高校のカウンセラーで美人のアレクサなど、多彩な登場人物を巻き込みながら、捜査は展開します。

思春期の熱気、大人とは違う視点やこだわりが細やかに描き出されています。それが一番の特徴!
大人達もある意味個性的でヘンな奴が多く、あんまり成長しないもんだなあという気もします。
サイテー男?の受ける報いは強烈かも。

3人の少女の親はタイプが違うけれど、それぞれ教育熱心なのですが。
親の欠点も反映しつつ、親が育てたように育ってしまうんだなと…親が願った理想とは違うところが哀しいけれど、無理もないのでしょうか?
偶然と必然がいきいきと面白く描けてはいて、救いもあります。
ただ少女達の感情がとてもリアルなので、こうならなければ良かったのに…と痛ましく思う気持ちが残りました。
考えさせられるタイプの作品ということかな。

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コメント

先日の「女たちの真実」もこの翻訳も昨年出てるんですよね、ハヤカワはの翻訳はなんかムラがありますね。

あちらもそうでしたが、こちらもミステリはミステリなんだけど、単なる娯楽というよりは、若い頃への微妙な感受性や心残りが底にテーマとして流れているような、文学的な読後感がありました。

女性ならではといいたくなるような切り取り方ですが、日本人の女性作家のものとは雰囲気が違って、英米の女性作家の作品に特有の感じがします。社会的文脈や振舞い方が違うからかなあ、女性といえば、アトウッドは、最近「昏き眼の暗殺者」を読みました。構成のせいか、彼女の作品もミステリに近い気がします。

Kさん、
こんにちは!
ブクログの日付で見たら「女たちの真実」が2月、「永遠の三人」が7月に日本では出ているんですね?あれれ…
書かれた順は逆ですよね~。
なんの都合でしょうか?

>若い頃への微妙な感受性や心残りが底にテーマとして流れているような、文学的な読後感がありました
…そうですね~!
若い主人公達の感受性がありありと描かれていて、大人達も若い頃から抱えているものを秘めていて。
海外の女性作家らしい、確かに!
がっちりと濃くて情報量が多くて、その中に女性的な感性がめりめりと込められているような…

「昏き眼の暗殺者」お読みになったんですか~。アトウッドは多彩な作家ですが、ミステリ的要素は感じますね。特にあの作品はミステリファンによさそうですよね

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