フォト

おすすめ本

« 「クリストファーの魔法の旅 大魔法使いクレストマンシー」 | トップページ | 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 »

「カソウスキの行方」

津村記久子「カソウスキの行方」講談社

最近、芥川賞を受賞したばかりの作家の2006~7年に書かれた3作が入った作品集。2008年2月発行。

表題作のカソウスキは、仮想好きという意味。
頑張ってOLしてきたのに、後輩に課長のセクハラを相談されて部長に直訴したのがあだとなり、30を前に郊外の倉庫勤務に左遷された主人公イリエ。
同僚の地味な独身男・森川を仮に好きなつもりになることで、やる気の起きない生活をやり過ごそうとします。
テンポ良くリアルで、辛いこともあるけど、ちょっとおかしい~けっこうありそうな。
さばさばとして正直な主人公に好感が持てます。

2作目の野枝は、一目で惹かれた男性・鹿戸がもうすぐ結婚すると知って、いきなり失恋。
結婚相手の彼女がブログを公開しているのを見て、いかにも男受けしそうな様子に何だか納得がいかず、妙にはまってブログを読み続けてしまう。
ある意味ストーカーめいた…皮肉な成り行きがなければ、軽く忘れられたかも知れない一瞬の恋なのにねえ。
そんな話も出来る友人関係がけっこう楽しげ。

3作目は、結婚を前にした男ハルオの回想で、だらしがないところのある花嫁サトミに遅刻やドタキャンされたら適度にやり返す、といったゲーム的な交際のありさま。
内容はいたって日常的で、気負わずに読めます。
妄想ぽく思い詰めるところが~共通項?
変なこだわりに軽く吹き出しそうになったり、にやにやさせられる描写がよくありますが、爆笑まで行かないのが文学なんでしょうか。

« 「クリストファーの魔法の旅 大魔法使いクレストマンシー」 | トップページ | 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「カソウスキの行方」:

« 「クリストファーの魔法の旅 大魔法使いクレストマンシー」 | トップページ | 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 »

2019年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

カテゴリー

無料ブログはココログ

最近のトラックバック