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「塵よりよみがえり」

レイ・ブラッドベリ「塵よりよみがえり」河出書房新社

アメリカを代表する幻想作家と、表紙裏に紹介されていました。
1920年生まれ、SF作家として名をなし、詩的叙情的な作風で知られたブラッドベリ。これは、2000年に発表された作品。

80歳の時の作品ということになりますね!
とはいえ、55年前に書き始めたそうで、当時は発表の場がなかったとのことです。
不死者の物語で、あの「アダムス・ファミリー」の原作者でもある挿絵画家アダムスの表紙。 作者の念願だったそうです。

舞台は、いつ誰が建てたとも知れない広大な館。
屋根裏には、ひいが千回つくおばあちゃん、ラピスラズリの目をしたネフェルティティの母親(つまり、ミイラ?)がいます。
一族でも一番の美人セシーは、夢を見ながら眠り、世界中の生き物の心に入り込むのでした。
鏡に映らない父と母、ただ一人鏡に映るのは拾われっこのティモシー。この子だけが普通の人間で、孤独な立場なんですね。
万聖節前夜(ハロウィーンですね!)に世界中から一族が集い、並んだ棺桶に横たわります。

そのあたり、吸血鬼のようでもあるけれど、血を吸うという話はありません。
人に害をなす様子はなく、幽霊を信じる人がいれば生きていけるというあたり、むしろ妖精のよう。
コウモリのような羽を持つ巨大な伯父さんが、ティモシーと遊んでくれたり、森に墜落して恋人に出会う話など、ほのかに可愛い。
老いた看護婦が列車の中で半ば死んでいるような老人に出会い、不死者と見抜いて、手を貸しながら共に館までたどり着く話が素敵です。

ブラッドベリは萩尾さんが昔よく好きな作家にあげていて、漫画化もしていました。
確かに通じるところがありますね。
感性の作家なので、読むこちらのコンディションで、すーっと入ってくるときとそうでないときがあります。
丁寧に紡がれた言葉の豊かさに感じ入りました。

2002年、世界幻想文学大賞ノベル賞に挙がっているのも~もっともです。

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コメント

ブラッドベリ・・・好きですね。
上手く言えないけど
あのちょっと霞のかかった感じが好きです。

ぜんぜんちがうけど
梨木せんの家守奇譚も独特の雰囲気を感じます

なんというか・・・上手くいえないけど
現実と何かの狭間の雰囲気といいますか。

なんだろう・・・。

こういう作家さんたちは大好きなむぎこです

むぎこさん、
ブラッドベリ、お好きですか~confident
独特のムードありますよね…
なんていえばいいのか、難しいんですが。
霞のかかった!
言えてますね~happy01

私も好きなんですけど、前に読んだ時にすーっと入って来るのとそうでもない場合があったんです。
作品にもよりますが、こっちのコンディションの方が大きいように思えました。

「家守奇譚」お気に入りです!
梨木さんは最近読み始めた作家なんですが、いい感じですよね~confident

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