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「バルザックと小さな中国のお針子」

ダイ・シージエ「バルザックと小さな中国のお針子」早川書房

2000年の作品。
フランスに留学して映画監督となった中国人によって、フランス語で書かれた小説です。

1966~76年の中国では文革の時代、知識階級のエリートとその子どもは農村へ送られて再教育を受けました。
医者の息子で親友同士の羅(ルオ)と僕、それにメガネというあだ名の男の子3人は、鳳凰山という苛酷な地で、辛い労働をさせられることになります。

バイオリンを取り上げられそうになって、とっさにモーツァルトの曲を毛主席をたたえる歌として弾き、映画のあらすじを村長に語って聞かせるために見に行くことが出来たりと、意外な楽しみも。
メガネが密かに持ち込んだバルザックの本を回し読みし、仕立屋の娘の美しい少女・小裁縫(シャオツァイフォン)に話して聞かせるのでした。

いつ親元に戻れるかわからない、とくに羅は親が高名な医者で毛主席について口走ったことがあったため、一生戻れない可能性すらあったのです。
猛烈にきびしい暮らしでも、10代の若さが清新で、現実とかけ離れた本の内容に夢中になる様子や意外な展開で面白く読ませます。
お針子仲間で本を回すのかと思っていたら、それは違って、お針子は一人。
その地方に仕立屋は一人しかいないので、村を滞在して回る有名人。そこの箱入り娘に何とか近づこうと男の子達は画策するのですね。

「モンテ・クリスト伯」を村人に9晩かけて語ったというのは実話だそうです。
面白い作品というのは、誰にでも面白いんだなあ…!

作者は1954年生まれ、医師の両親の息子として生まれる。71~74年、下放政策により四川省の山岳地帯で再教育を受ける。
84年にパリ留学、のち映画監督に。この作品は初の小説で、フランスで40万部のヒット。
2002年、この作品を自ら映画化。

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コメント

これも買おうかどうしようか迷って買ってない1冊。
そういうの、多すぎ
そして結局同じ早川書房の「血液と石鹸」を注文してしまった。
→ ttp://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/125409.html

早川というとハヤカワが頭に浮かぶ、所詮わたしはSF者~
でも、ハヤカワの普通の小説も何冊か持っているんですよ。たしかカズオイシグロも早川じゃなかったかなぁ。あ、クッツェーもだ。
そうそう、カミュの新訳シリーズも早川ですよ。(解説、ウチダ先生よ)これ、買わなきゃ・・・・・・と、目録を読んでいると、ボーナスで払いきれない金額になりそうでコワイ、ははは・・・

しあんさん、
こちらはまだでしたか~どうかな?と思ってたんですよ!

血液と石鹸…ハヤカワですか。
おお~ベトナム系、アメリカ文学の前衛?!
ここに食指が動きましたか!
カズオイシグロの初期のを読んだら、ブクログでは書影が出ないことを発見~まあ、それほどオススメでもないんだけど「女たちの遠い夏」ってやつ。

本棚の整理をしていると、何というか、何ですね……
読み切れないともったいないから、これから忙しい時期は少しセーブするかな?と考え中です~

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