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「薪の結婚」

ジョナサン・キャロル「薪の結婚」創元推理文庫

幻想小説で定評のあるキャロルの1999年の作品、日本では2008年4月発行。

ヒロインは、珍しい古書の販売に才能を発揮しているミランダ。
知的で魅力もあり、享楽的な人生を謳歌していました。
旧友と一緒に、再会を楽しみに同窓会に出かけたところ、高校時代の恋人ジェームズがすでに事故死していたことを知り、衝撃を受けます。
ところが幽霊なのか?ジェームズの姿を見かけ、ついには話しかけられるのです。

一方、魅力的な中年男性ヒューとの出会いがあり、どうしようもなく惹かれつつ、妻子持ちなので無理と自制しようとしますが、相手はまさかの本気に。
二人で暮らそうとクレインズ・ビューで探した家で、まだ生まれていない子供の幻影を見ます。
二人の間に生まれる子供がきっとここで育つのだろうと、ついに結婚に踏み切ろうとするのですが…
かってジェームズが扱って問題を起こした画家の絵を、仕事で紹介された高齢の女性フランシスのところで発見、などと因縁めいたふしぎな出来事が増えていきます。
もうこのあたりは真骨頂ですね。

登場人物の複雑なつながり、ついに自分の真実を知ったとき…彼女の決断は?!
入りやすい作品で、生き生きした女性の視点で語られるスリリングな展開、背後に重厚な設定を秘めた、感動のある結末。
おすすめできます。

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コメント

面白かったでしょう!?
この前の「Kiss in the Beehive」(日本語の題を忘れました)が、なんだかなぁ、という拍子抜けな感じで物足りなく感じたので、今度は大丈夫か?とか思いながら読み始めたら、どんどん引き込まれてしまう出来の作品になっていて、おぉ、これだよ、これ!とか思いながら読み進めていったら、終盤でまたしても、おぉ!と。楽しかったなぁ。やっぱりキャロルってすごいわぁ~~lovely
タイトルが謎になっているのではないのが直ぐに分かるので、どういうオチなんだ?と思って読んでいたら、うっわ~~~!さすがの力業!こういうの大好き!「薪の結婚」そのものはとってもロマンチックなのに、こういう話になってしまうのがキャロルですよね!

しあんさん、
これは面白かったですよー!
そうそう、ロマンス物?恐怖物?とはかりかねつつもスイスイと読んでいったら、まあ~キャロルならではの力業!
翻訳物好きな女性にはお勧めですねhappy01

キャロルのこの前の作品は純粋なミステリらしいので、どうなんだろうと思ってたんですが…そうですか、他のが先の方がいいかなっとsmile

この前の「蜂の巣にキス」(ググった)は、ミステリというのもねぇ、という感じで、謎解きが主眼になっているという書き方ではないように思ったし、おそらく、昔ステキだったあの子を巡る話で、主人公たちの気持ちの方を書きたかったのかなぁという風でした。まぁ、犯人の部分で、あれぇ?とは思わせられるかも知れないけど。
sanaさんはキャロル、あんまり読んでないんでしたっけ?
もしこれからお読みなるなら、「月の骨」から始まるシリーズ(と、私は思っているのです。「犬博物館の外で」まで、登場人物が重複する部分があるので)がよいかと。登場人物のいじめられ方はキャロルならでは、です。
シリーズ中では、わたしは「月の骨」が好きかな。
主人公の夢(なのかどうかもよく分からない)の中の世界がものすごく描写が面白い。また翻訳もすばらしい。これは浅羽さんでないとできなかった訳だと思います。もう一人のキャロルばりにへんてこな単語を考え出す人ですから、訳は大変だと思うの。でも、ぴたっとはまってる。指輪ファンの方が瀬田訳でないと、というのと同じだと思います(って、私は指輪を全く読んでないんですけど)。
このあとの「沈黙のあとで」も相当怖くて面白かったですよ。短編ももちろんいいし。ただ、読む順番は考えた方がいいかなぁ。上のシリーズはやはり最初の方から読み始めないと、分かりづらいかも知れないです。わたしは「犬・・」から始めてしまって(これが初キャロル)分からないなりにものすごく面白かったけど。

しあんさん、
私はキャロルは1冊しか読んでなくて、しかも内容覚えてないんです~bearing
こういう作家なんだなという雰囲気は覚えてるんです。
たぶん「月の骨」じゃないかと…
これから読み直してみようかと…ひょっとしたら、違うのだったのかも?!という疑惑もありますけど~~cat

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