フォト

おすすめ本

« 「少女七竈と七人の可愛そうな大人」 | トップページ | ハロウィーンはいつ? »

「コレラの時代の愛」

ガブリエル・ガルシア=マルケス「コレラの時代の愛」新潮社

2006年刊行の本。原作は1985年発表。
映画化されたというので読んでみました。

ガルシア=マルケスはコロンビアの人だったんですね…コロンビアについて何も知らないので、南米としか記憶していませんでした。おおざっぱ~。
ジャーナリストを経て、1967年に貧乏暮らしの中で書き上げた「百年の孤独」を39歳で発表しデビュー、世界的ベストセラーに。
3冊ぐらい読んだと思います。凄い作家ですが、気合いを入れないと読めないので…

コピーの印象では、ろくに話したこともない美女が他の男性と結婚したのに、51年待ち続けた男性のあり得ないような恋の話ということでしたが、読んでみるとあり得ないというほどでもありません。
彼女フェルミーナ・ダーサは、少女時代にフロレンティーノ・アリーサからの熱烈な手紙を何年も受け取り、自分も恋しているつもりでいたんですね。
ところが、親に引き裂かれ、遠方の親戚のいる地方へ1年半も旅行します。
成長してから戻ってきて、街路でふいにフロレンティーノに出くわし、蒼白で陰気な彼にショックを受け、いきなり振ってしまう。
彼の方はつけてきていたわけだから、ストーカーみたいなもんですよね…

フロレンティーノは、川船会社の一族の庶子。案外やり手で、変わった才能があり、ユニークな人生を送ります。
愛に飢えた風貌を逆手にとって?というのがおかしいけど、やたらと女関係を積むので、操を立てたとは言って欲しくないけど~。

フェルミーナが結婚したのは、親も認める家柄の良い医師フベナル・ウルビーノ。
コレラが不治の病ではない時代、流行が広まらないように手を尽くし、催し物なども企画して町の大立て者となった人物でした。
名士の妻として過ごす結婚生活は、波風も含めてリアル。
夫の死後、再度プロポーズしたストーカーがふられて終わりなのか?と思ったら、老い先短いのに、徐々に巻き返していくんです、これが!

舞台は18世紀に一番栄えた港町、沖にはガレオン船が2世紀も沈んだままという。
独立は果たしたが内戦が続き上流階級は没落、コロニアル風の邸宅の並ぶ界隈もさびれていく…マンゴーの木やコンゴウインコといった南米ならではのモチーフを背景に、脇役達もねっとりと濃厚で個性的。
動物好きのフェルミーナは、新婚の夫が甘い時期にアナコンダまで飼うんです。
19世紀の小説のような作品を目指したと言うとおり、ガルシア=マルケスにしてはオーソドックスな展開なので、かなり読みやすい方です。
変わったタイトルも、読み終わって~納得。

« 「少女七竈と七人の可愛そうな大人」 | トップページ | ハロウィーンはいつ? »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「コレラの時代の愛」:

« 「少女七竈と七人の可愛そうな大人」 | トップページ | ハロウィーンはいつ? »

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

無料ブログはココログ

最近のトラックバック