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「グレースと公爵」

グレース・エリオット「グレースと侯爵」集英社文庫

フランス革命を経験した英国女性グレース・エリオット(1755~1823年)の手記。
オルレアン公(1747~1793年)の元愛人で、革命当時もよく一緒に食事をする仲。
大変な時期にパリにいた女性の目撃証言です。

オルレアン公フィリップといえば、ルイ14世の王弟の家系で、大富豪の有力者。
自分の宮殿の一つパレ・ロワイヤルを一般に公開して、王政打倒を狙う革命派の巣窟となるままにさせ、フィリップ・エガリテ(平等公)と呼ばれた人物。
グレースの意見によれば、取り巻きが勝手なことをしていただけだというんですね。
オルレアン公は穏和で礼儀正しく優雅な男性で、政治的なリーダーシップはなかったと。どうも別れた彼のことが心配で、危険なフランスにとどまったのかなあ…
その判断はどうだったのか?

グレース・エリオットは、若い頃には英国王子(後のジョージ4世)と恋仲になって娘を生み、後に娘を置いてフランスへ渡り、一時は貴族の逃亡を助けて気丈に活躍。
革命期には、のべ18ヶ月も投獄されていました。獄舎を転々としながらの生活もリアル、苦しい環境で囚人達は心身とも寄り添ったそうです。
投獄の末期に、ボーアルネ子爵夫人(後のナポレオンの妻)と一緒だったという面白すぎる経歴。
劇場を見渡しても一番美しいほど魅力的な女性だったという証言を、娘が記しています。
15年後、王政復古の際にはまたフランスへ行ったというんですから、よほどフランスが好きだったんですね。

1801年に英国王ジョージ3世の依頼で書かれ、半世紀後に孫娘が出版。
手が加わった可能性もあるそうですが、気丈なヒロインの個性はありありとしているので、そのまんまでしょうね。
小説として読める内容です。だからこそ映画化したと、ロメール監督が序文を寄せています。
2002年発行のこの本は2001年の版を翻訳した物。

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