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2008年10月

リカちゃんで、ハロウィーン

ハロウィーンが一番似合いそうなのはリカちゃんってことで、うちのリカちゃんに初登場してもらいました。
Vfsh6197「わ~何だかすごく大きなお菓子が届いたわ?」

Vfsh6187「あれ?」
「お届けに上がりました~」

Vfsh6189「きゃあ、さゆちゃん?」
「ハロウィーンおめでとう!
…じゃないか…お化けが出る日なんだよね?」
Vfsh6194「…てゆうか、あたし達がお化けになってお菓子を貰ってるってこと?」
「お化けの扮装にすれば良かったかなぁ」
Vfsh6200「……妖精ってことにしておく?」
「…パーティだから楽しんでいいんじゃない?」
「だよねー!」

うちのリカちゃん達~最初の子は、ジェニー用の黒いスカートをはかせてロングスカートに。ずるずるしてるとハロウィンぽいかな?と。

向かって右のさゆちゃん(さっき、命名したばかり)は、買ったときの黄色いレオタードを着たまま、ずっとしまい込んでありました。
ハロウィンぽい色を探して、前に作ったフェルトの服を着せてみたんです。
まあ、レオタードよりはいいよね、ってことで(^^;
もらい物の小さなキャンディが可愛いと思ったんだけど~リカちゃんズの前に置くと巨大でした~coldsweats01

ハロウィーンについて検索したら、もとはキリスト教以前の祭りで、収穫の祈りと死者への追悼が合わさったもの。
11月1日の万聖節の、前夜祭という意味だそうです。
さまよえる霊が家のまわりを徘徊するのを、驚かせて追い払うのが、仮装の起源とか。
現在は「お菓子をくれないといたずらするよ」って子ども達が言って回るのはお化けに扮しているってことでしょうね?
それに答えて「ハッピー・ハロウィーン」と言うそうだから、おめでとうでもまあいいのかな。
女の子は魔女の扮装が多いらしい。
カボチャはアメリカで穫れる大きなオレンジ色の物をくりぬいて提灯にするんだそうで、ヨーロッパではなかったとか。日本のカボチャとは違うんですね。
アメリカではクリスマスに次ぐ催しで、50%ぐらいがハロウィーンに参加するそうです。

「ハートシェイプト・ボックス」

ジョー・ヒル「ハートシェイプト・ボックス」小学館文庫

中年になったロックスターが実在感のある幽霊に襲われるホラー。
テンポが速く、すごく怖いです。

往年のロックスター・ジュードは、大男だが今や中年太りでごま塩頭。大邸宅に住み、いまだにカリスマ的な人気をいくらかは残し、けっこう女性にはもてているのでした。
ダークな物を収集するのが趣味で、邸宅の一棟に同居するマネージャーがネットオークションで見つけた妙な物を購入することに。
幽霊が憑いているというスーツを冗談で買ったところ、それらしい幽霊をありありと見るようになってしまいます。

かってのメンバーは一人がエイズで亡くなり、一人は車で木に激突して自殺。妻が出て行った後は、ゴスの女達を次々に愛人にしているジュード。
ゴスというのはゴスロリじゃなくて、黒い口紅を塗り髪を逆立て耳には安全ピンを刺しているような…パンクの流れですかね。
恋人はフロリダとかジョージアとか、その出身地の名前で呼ぶという~ろくでなし男。
荒んだ暮らしぶりに呆れつつも、これがどうなるのか?という興味で引っ張られます。
両親との関係がかなり悲惨だったことも、次第に明らかになってきます。

かって捨てた恋人フロリダが自殺していて、ジュードのせいと恨まれているらしい。
スーツを売ったのは彼女の姉、降霊術者だった彼女の義父が問題の幽霊とわかってきますが、調べている間にも次々に命の危機にさらされるジュード。
今の恋人と、愛犬のシェパード2匹と車で家を出て、フロリダの生家へ。かなり年下の恋人ジョージアこと本名メアリベスが気丈なところを見せます。
ものすごく怖い~血みどろ、かつ、映画的。
さっそく、映画化されるそうです~。
救いはある結末になっているので、最後はほっとさせてもらえますよ。

2007年の作品、こちらでも2007年12月翻訳発行とは早いですね。
作者は1972年生まれ。
2005年デビュー短編集「二十世紀の幽霊たち」で、ブラムストーカー賞、英国幻想文学大賞、国際ホラー作家協会賞を受賞。
なんとスティーブン・キングの実の息子らしいが、ひた隠しにしてデビューしたとか。

おかめ蕎麦

Vfsh6178 健康診断の前なので、ケーキだけはちょっと我慢…
おかめ蕎麦にしました。
軽食って意外に難しいんですよね~野菜か、タンパク質が不足しがちで。
ベンチで何かかじって済ませることもありますが、移動の途中で気合いを入れなおすには、気の休まる空間でないと。
この空間代が都心ではかかるのよ~ねwink

「ミカドの淑女」

林真理子「ミカドの淑女」新潮文庫

明治時代に、末席の女官から正四位まで異例の出世をした下田歌子。
皇后にかわいがられた歌の才の持ち主で、かなりの美人でもあったそうです。
名前だけは聞き覚えがありましたが、女子の通学用に袴を考案したのもこの人という~比較的最近聞いたのは、それで知っていたのかも?

べつに天皇の側室だったわけではないのですが、微妙な駆け引きがあったのではと作者は推測しています。
結婚して辞し、家で女子を教え始めて評価されます。
学習院女子部長となり、生徒にも人気があったそうです。
しかし、辞めさせた人物らの反感を買い、明治40年、平民新聞のあくどいスキャンダル報道で追い込まれます。これがどぎつい。
こんなことがあったとは~知りませんでした。

伊藤博文など、男性との関係はある程度あったようですが、そんなに非難されるようないきさつだったのか…?
反政府活動の一環として、弱い部分をたたくという方法で利用されたんですね。
乃木希典が学習院長だったとは。
明治は結局、男の時代で、そこにうまくはまったように見えた歌子が、しまいに切り捨てられたようです。

意外な題材で~皇后をはじめとする女性達の微妙な感情や当時の皇室内の状況をはじめ、歌子を取り巻く歴史上の人物のエピソードが面白い。
どの程度、定説通りなのか?斬新な解釈なのか?その辺が知識不足でちょっとわかりませんが。
さもありなんという説得力のある流れで、がっつり描かれています。
平成5年、文庫版発行。

豆本の秋

Vfsh6206今日はお着物です~秋らしい配色にしてみました。
読書の秋!
Vfsh6208豆本です~
ちょうど、サイズもピッタリでしょ。
Vfsh6216かわいい~!と春海ちゃんも喜んでくれてます。

Vfsh6211だってほら~すごい!
かわいいんですよー!

これをやりたかったがために、ご紹介が遅れましたが、先日、豆本展に行ってきたんです。
面白いのがありすぎて迷ってしまい、あまり買わなかったんですけど。
友達の小人堂さんの作品を主に。(巻物は別な方です)
またの機会もあると思いますので楽しみですhappy01

かぼちゃのモンブラン

ハロウィンにちなんで出ていたカボチャのモンブランに惹かれて。
Vfsh6186紫いものモンブランも、そのうち買おうと思っていたら~ハロウィン仕様になっていたので、一緒に。
コージーコーナーのもの。当然のような甘さと柔らかさが、こういうのが欲しい!というときには最適ですね。

Vfsh6174こちらは、前に買ったチョコレート。
リンゴのチョコレートと、カボチャのホワイトチョコレート、けっこう濃厚で美味でした。
袋についている陽気なお化けが可愛いの。
メリーのです。この破片のようなタイプがけっこう美味しいのよねdelicious

高齢者家庭の風景

お昼ご飯を食べているときに
「なんで12チャンネルなんか、つけてるの?」と母(違う番組が見たいらしいけど、すぐそう言わない)
「別に、何も」と簡単に、父。
「…そういえば、さっき、何か見てたんじゃないの」と私。
「ああ~前にな…なんか、つけてたんだ…」と食事する手をとめず、父。
「鑑定団をやってたんじゃない?」と私。
「そうだな、そうだ、それでか」
しかし、テレビを見ると、ついているのは10チャンネルでした!?(これぐらいは序の口)

涼しくなってからは珍しく、テーブルの上にごくごく小さな虫が飛び交っていました。
父が果物の好きな母のために買ってきたミカンの袋に群がってきたようです。
母がビニール袋の上から虫を追い払おうと不自由な手でばしばし叩く。
いや、それじゃ、逃げ場ないし、ミカンがつぶれるだけ…
「虫がいる!」と母が繰り返し言うのを聞いた父は「いないよ、そんなもん!」と不機嫌に。
私がビニール袋から一個ずつミカンを取り出して、虫を払って並べ直しました。

母は、虫がいるという幻覚の起こる認知症の初期。
最初は症状と知らず、これにはずいぶん悩まされたのです。
(やたらと「虫がいる」「人がいる」とお年寄りが言い出したときには、脳神経外科を受診したほうがいいですよ)
記憶力などは父よりはっきりしているぐらいだし、耳も鼻もいいんですが。

そして、父は目が悪いので、そんな小さな虫は見えないのでした。
近視、乱視、老眼、白内障、緑内障で半ば以上失明しかかってるのです。人の顔も明るくて近くでないとわかりません。
耳もめっきり遠くなり、緑内障の薬の副作用で鼻もきかなくなってます。
3年前に軽い脳梗塞をやりましたが、今では毎日1万歩以上歩いていて~元気は元気なんですけどねえ。

夕方のテレビで薔薇園が映り、日がたつと黄色からピンクへ色が変わる珍しい品種の薔薇を紹介していました。
「黄色からピンクに色が変わるんだって!ほら、見て、すごーい!」と私は感嘆していたのですが。
画面ではさらに、薔薇園での優雅な演奏の様子が続いていました。
父が話を聞いていない様子なので「音楽、聞こえる?」と聞くと「いや、ぜんぜん」と父。
耳が遠いので、普通の音量だと聞こえないのです。
「音楽を聞かせると、花の色が変わるんですって」といきなり父にも間違いなく聞こえるような大声で、母。
「いやそりゃ~嘘だよ。音楽じゃ変わらないって」と驚いて私。
「ママにはそう聞こえたんじゃないのか」と夫婦の勘?ふいに鋭い指摘をする父。
「あ、そう?」さらに驚く私。
頷く母。番組の内容をかいつまんでそう解釈したらしい!?
花に話しかけるといいとか、音楽を聴かせるのもいいとか言いますよね~確かにconfident

「密林の骨」

アーロン・エルキンズ「密林の骨」ハヤカワ・ミステリ文庫

2008年8月発行。
今の時点では最新作ですね。

ギデオン・オリヴァー教授と親友のジョン・ロウ捜査官は、夫婦ぐるみの付き合いの奥さんの方が一緒にエステする間に、自分たちも旅行へ。
学生時代の友人フィル(イタリアの話の時に出てきたツアーコンダクター)が参加するアマゾンの船旅に、加わることにします。

プロローグは、ペルーのアマゾン河上流地域で、30年前に起こった出来事。
現地人に襲われて友人を失ったスコーフィールドはその地を避けていたのですが、民族植物学の教授としてツアーを主催、久々に近くまで足を踏み入れることに。
ギデオンは、スコーフィールド教授が同行の面々に嫌われている様子に気づきます。
関係者がけっこう嫌な奴らなんだけど、笑って読めてしまうような筆致です。

河岸から槍が打ち込まれたので、河の中程に船を移動すると、そこは岸から何マイルもあるので安全、という大自然!
因縁の事件と、リスザルやナマケモノが近くで見られるという密林のありさまがいかにも。
スケルトン探偵ギデオンならではの楽しさはまあ、中ぐらいかな。
さくさく読めて、半ばはハラハラ。
終わりは駆け足だけど、ミステリを読んで憂き世を忘れるには十分~楽しいひとときを過ごせました。

猫じゃ猫じゃ

Vfsh6144踊ってるみたいに見えませんか?

Vfsh6143眠っているだけなんですけどね~happy01

「あやし」

宮部みゆき「あやし」角川ホラー文庫

単行本は2000年、この文庫は2003年発行。
宮部さんの時代物短編集。
最近出版された「おそろし」が評判良いのですが、こっちを読んでいなかったと気づいて~読んでみました。
タイトルが似ているけど、別にシリーズではないので、こちらを先に読まなければならないということはなかったです。
タイトル通り、あやしい話…

「居眠り心中」「安達屋の鬼」など、うまさに舌を巻きます。
「居眠り心中」は、源氏物語にちなんだ手ぬぐいを作ったところ、まずいことになった過去の例があるのに、甘やかされた若旦那が新しい企てをしたくて、手ぬぐいを作ろうと試みます。
もてもての若旦那に何かと用を頼まれてついて歩く、下働きの少年の視点で描かれます。

「安達屋の鬼」は、女中上がりのお嫁さんの視点。
前の奉公先での介護経験を見込まれて、離れにこもる姑の世話を任された嫁は、姑につきまとう怪異に気づくようになります。
姑も元を正せば貧しい出で、そんな姑をないがしろにしないようにと、大店からの嫁はとらなかったのでした。
商売繁盛のきっかけは姑にあり、心中に良からぬ物を抱いた取引相手は、かってに恐ろしい物を見て、逃げていくのです…

哀しい過去や残酷な事件もちらつくのですが、ほわっと救いもあります。
表紙は今市子さん~たしかに、ふと今さんの世界を思い出すような内容。

栗まんじゅう

Vfsh6171カボチャのお菓子と同じ、たしか花園まんじゅうのもの。
あれ、こう書くとなんか違うような…
花薗饅頭?いや、確か字体を新しくしたんじゃなかったかな~。
…いや、その隣の店だったかも!?
……ともあれ、懐かしいような安心できるお味delicious

むちゃくちゃや~coldsweats01
今日買ったわけではないんですが、名前も思い出せなくて。
店の場所もデパートが改装中で売り場がいつもと変わっていたから、はっきりしない。
ネットで検索したら、はなぞのまんじゅうは花園万頭という表記になっているのはわかりました。

昨夜から色んなことで連敗な感じで~
電話機がおかしくなって、今日は何度も接続し直したり、初期化してみたりしてるんですが。とにかく受話器を取っても音がしない…??
幸いネットは出来るんですけどねえ。

「グレースと公爵」

グレース・エリオット「グレースと侯爵」集英社文庫

フランス革命を経験した英国女性グレース・エリオット(1755~1823年)の手記。
オルレアン公(1747~1793年)の元愛人で、革命当時もよく一緒に食事をする仲。
大変な時期にパリにいた女性の目撃証言です。

オルレアン公フィリップといえば、ルイ14世の王弟の家系で、大富豪の有力者。
自分の宮殿の一つパレ・ロワイヤルを一般に公開して、王政打倒を狙う革命派の巣窟となるままにさせ、フィリップ・エガリテ(平等公)と呼ばれた人物。
グレースの意見によれば、取り巻きが勝手なことをしていただけだというんですね。
オルレアン公は穏和で礼儀正しく優雅な男性で、政治的なリーダーシップはなかったと。どうも別れた彼のことが心配で、危険なフランスにとどまったのかなあ…
その判断はどうだったのか?

グレース・エリオットは、若い頃には英国王子(後のジョージ4世)と恋仲になって娘を生み、後に娘を置いてフランスへ渡り、一時は貴族の逃亡を助けて気丈に活躍。
革命期には、のべ18ヶ月も投獄されていました。獄舎を転々としながらの生活もリアル、苦しい環境で囚人達は心身とも寄り添ったそうです。
投獄の末期に、ボーアルネ子爵夫人(後のナポレオンの妻)と一緒だったという面白すぎる経歴。
劇場を見渡しても一番美しいほど魅力的な女性だったという証言を、娘が記しています。
15年後、王政復古の際にはまたフランスへ行ったというんですから、よほどフランスが好きだったんですね。

1801年に英国王ジョージ3世の依頼で書かれ、半世紀後に孫娘が出版。
手が加わった可能性もあるそうですが、気丈なヒロインの個性はありありとしているので、そのまんまでしょうね。
小説として読める内容です。だからこそ映画化したと、ロメール監督が序文を寄せています。
2002年発行のこの本は2001年の版を翻訳した物。

かぼちゃのお菓子

Vfsh6165なんとなく、季節はカボチャに向かっているような~?
和菓子屋さんのスイーツです。
美味しかったですよ。

「有頂天家族」

森見登美彦「有頂天家族」幻冬舎

京都の町を行き来する狸と天狗~
あるかもしれない?楽しい森見ワールド。

主人公は狸の下鴨矢三郎。
下鴨神社・糺ノ森に住んでいるんですね。
父親は狸のまとめ役をしていた偉大な存在だったのですが、狸鍋にされてしまい、遺された四兄弟は今いちの出来。
堅物の長兄は責任感を持ってぴりぴり、次兄は蛙となって井戸に引きこもり、三男の矢三郎はちょくちょく化けては面白おかしく暮らし、幼い弟はあまり仲の良くない金持ちの叔父の元へ見習いに。

美女が一人います。
人間の少女(鈴木聡子)だったが天狗にさらわれて魔道を仕込まれ、いつしか天狗に近い存在となった弁天。
矢三郎は、その天狗・如意ヶ嶽薬師坊の弟子だったのですが、あでやかな弁天にそそのかされて、老いた師匠を騙す手伝いをした過去が。
その負い目で数年は近づかないでいましたが、師匠がさらに衰えているのを見かねてまた世話をしています。なんか人(狸?)柄が良い…?
ふだんは軽薄だが、いざというときには頼りになると見込まれている矢三郎狸なのです。

兄弟を信頼して包み込む母親がまたいいんです。
母が化けるのは、タカラヅカふうの男装の麗人だったり。
男装の麗人と女子高生に化けてお出かけする母と息子なのでした。

赤玉ポートワインの好きな天狗、偽電気ブランの好きな狸が繰り広げる騒動と、狸鍋を回避せんとする命がけの家族愛。
納涼船や偽叡山電車で空を飛ぶ~狸一家が楽しい。
2007年9月発行。

「ママは決心したよ!」

ベイリー・ホワイト「ママは決心したよ!」白水社

評判がよかったと思い出して図書館にリクエスト。
タイトルでは内容の想像がつかなかったけど、作者のママっていうのが傑物なんですね。

夫が出て行った後、農場で3人の子を育てたユニークなおっかさん。
ひいおばあさんが亡くなる前に釘にかけたコートがそのままとか、何十年も前の物がおいたままになっている古い家に住んでいるが、料理の腕は確か。
鳥類学者が調査しに来たのを窓から望遠鏡で見物していて、参加するように誘われて仲良くなり、夏中、船に乗っていたという。
ママがお客を招いてしまったので娘二人が必死で掃除したら、みごとに白骨化したネズミを発見したり。
1930年代のタイプライターを捨てようとしたら修理に出して、ママが夜中に使っていたり。
19世紀末に作られた客用ベッドの怪とか。

作者は語り手と同じ~高齢の母親と暮らしている小学校の先生。
小説というよりエッセイなのかな?ラジオ局での自作朗読で国民的人気だそうです。
どこまで事実かわからないけど、案外ものすごい部分が事実のような気がする…
ワニに話しかけて懐かせるおばさんとか。
ねずみ取りには薬よりも蛇という母親、作者も平気で?でもないけど、子ども達に見せるために蛇を学校に持って行ったり。
ジョージアっていう土地柄は、どこかこんな途方もなさの生まれる風土があるのかな。
この楽しさなら持っていても良いかも。98年発行。

レグザン・ショコラ

Vfsh6103こういうのが食べたくて…
濃厚で美味しかったです。
チョコレートが不足しているような気がしてしょうがないんです。
秋のせいかしら…
チョコレートダイエットをすっかり忘れて、カフェインの多いタイプをあまり食べなくなってたせいかしら~?happy02

「すべてがFになる」

森博嗣「すべてがFになる」講談社

これがデビュー作?1996年発行。
初めて読みましたが、さくさくと読める展開で、なかなか面白かったです。

密室殺人物のミステリです。
設定がこれは孤島の研究所で、さらに誰も入れないドアさえも監視されている文字通りの密室。
天才少女だったが、両親殺害の容疑を受けて以来(心神喪失で無罪にはなったが)15年間外に出たことがない真賀田四季の居室での犯罪…

工学部助教授・犀川創平と、お金持ちのお嬢様・西之園萌絵が探偵役。
いぜんからの知り合いで、今は大学生になった萌絵は、ゼミの学生とのキャンプに参加します。
一般学生からは浮きまくりつつも~それが重い事件を軽くする効果になっています。
実は、萌絵は恵まれているだけではなく、飛行機事故で両親を亡くし、犀川は共に現場を目撃したという絆があります。

犀川は無駄な会議や人間関係の煩わしさを面倒がるたちなので、事件の現場へ行って、ある意味、共感を覚えるんですね。
最先端のコンピュータで管理された研究所には窓もなく、庭もない。
けっこう人数いる所員も、それぞれの自室で暮らし、もっぱらメールでの付き合いしかないという徹底ぶり。
いやこれじゃあ、閉じこめられていなくとも、おかしくなるってもんじゃ…!?

…Fってこういうことなのかぁ…想像の他です。
犯人の目星は一部はついたが一部は全く予想外…
事件はグロテスクな要素もありますが、それがスリルに繋がってはいます。
バーチャルな犯人との対話など、発表当時は今以上に斬新だったはず。
おじさん警察官がまったくついていけてないという描写も笑えます。
今だったら、なんで携帯使わないの?って感じだけど、孤島だから携帯は圏外とか?coldsweats01

「エヴァ・トラウト」

エリザベス・ボウエン「エヴァ・トラウト」国書刊行会

ブッカー賞候補に残ったという1969年の作品。
あちらでは有名作家らしいボウエンの最後の長編だそうです。

24歳のエヴァが牧師館の子ども達と寒い中ドライブに出かけているという~感覚的には面白いが設定のよくわからないシーンから始まり、感性豊かな登場人物たちの微妙な葛藤が描かれます。
もうすぐ巨万の富を継ぐことになっているエヴァは、元教師のイズー夫婦の家に滞在中。
生後2ヶ月のエヴァを置いて家出した母は飛行機事故で死に、エヴァは父に連れられて世界各地を転々としたので、母国語をマスターしきれていないために口数が少ないという。後に父も自殺してしまっています。

イズーはかってエヴァが心から慕った恩師だが、今は緊張をはらんだ関係に。そのわけは次第にわかってきます。
さらに、管財人で後見人のコンスタンティンは、じつは亡き父の愛人だった男というんですから、葛藤も起こるというものでしょう。
富と孤独がエヴァにある思い切った決断をさせ、数年後の再会によって、また事件が…!
意識の流れ風な書き方ですが、実はすごいドラマチックなストーリー。ちょっと前のイギリスが好きな人には面白いのでは。
牧師館の息子ヘンリーがなかなか魅力的。

作者は1899年ダブリン生まれ、数年後父が発病。
24歳で短編集を発行、同年結婚。後に恋愛相手が複数知られるそうですが、夫は最大の理解者であったとか。
作者自身の生い立ちが由緒ある家の跡継ぎで、母と二人でイギリスの親戚を転々としたり、学校へ通った時期が短かったり、と似た部分があり、大柄でハンサムウーマンといわれる容貌も近いらしい。
誰にでもお勧めというわけにはいかないけど~ふしぎな魅力のある作品。

ティーケーキとスパイスティー

Vfsh6168神保町の紅茶専門店TAKANOで、スパイスティーを頼みました。
なんだっけ…もう少し長い名前だったような…インペリアルかな?インドを支配した大英帝国ってことかしら。(違ったらすいません)
疲れが残っているので、元気が出そうなのを。
Vfsh6169ティーケーキは紅茶の香りのパウンドケーキです。アールグレイだったと思いますが、ソフトな香り。
というか紅茶が香料入りでけっこう強い方だからかな。シナモン、ジンジャー、ナツメグあたり。私はなじんでいる香りでした。
なかなか良いお店だったので、ちょっと検索したら、紅茶専門店の草分けなんだとか。道理で~happy01

「女王国の城」

有栖川有栖「女王国の城」東京創元社

2007年9月発行。
江神二郎シリーズとしては4作目。
3作目から15年7ヶ月たっているそう。

有栖川有栖ら英都大学推理小説研究会のメンバーは、急に姿をくらませた江神先輩を追って、レンタカーで木曽路を走り、UFOが見えるという人類協会の本拠地・神倉へ。
会祖が宇宙人を見たという洞窟の前に作られた、人工的な町の奇観に驚きます。
今は、会祖の姪にあたる若い女性がトップなので、女王国というわけです。
カルト教団と思うと怖い話になりそうです…が、建物のセンスが万博のようとか、妙に軽いのが受けて盛んになった団体というのが、ちょっと笑える。

ガードの堅い本部の受付で、江神は三日間の瞑想中と最初は面会を阻まれ心配するのですが、誤解が解けたのか?翌日には会えることに。
村では11年前に未解決の事件もあり、以来ずっと気にかけている元刑事も滞在していました。
事件の話を聞いて、思わず推理を始めるメンバー。
江上には会えたものの、やはりどこか問題ありげな様子。そうこうするうちに閉鎖された空間で、連続殺人が…
警察に届けることを拒む協会に閉じこめられてしまいます。さて?!

江神って、まだ大学を卒業してなかったのね~!?
この頃の探偵さんはみんな髪が長いのねえ。
バブルが崩壊しかけている頃って、何年前だろう?
作者は1959年大阪生まれ。
1989年「月光ゲーム」でデビュー。
昔読んだのがどれだったか、しかとは覚えていませんが…

力を入れて書いたことがうかがえるバランスのいい作品だと思います。
いつも何となく明るい雰囲気のただよう~読みやすい文章に好感が持てます。

十二単巻き

Vfsh6106こういうの、好きなんです~。
前に買ったところのより大きくて、食べ応えがありました。
塩辛すぎず、ご飯もやわらかくて美味しかったですよ。
Vfsh6104物産展だから、その場で作ってるので~売り場においてあった見本。すごいでしょ。
一切れが420円と安くはないけど…
三切れのを買いました。
食の細い母などはこれで晩ご飯はいいってぐらいですwink

「呪文の織り手」

ダイアナ・ウィン=ジョーンズ「呪文の織り手」東京創元社

シリーズ3作目は、時代をさかのぼって古代へ。
デイルマークが川の国と呼ばれていた時代です。
主人公は少女タナクィ。

川の畔に住むタナクィの一家は、シェリングの村人達とは違い、亡き母に似た金色の巻き毛をしていました。
遠くで戦争が始まり、父と兄は徴兵されます。
異国から来たはずの戦争の相手ヒーザンが、実はタナクィ一家と似た外見だと知られ、村人の憎しみを招くことになります。
父は戦死、戦場から戻った兄ガルはうつろな目をしたまま。
美しさが既に目を引く長女ロビン、気の強い次男ハーン、織物の上手な次女タナクィは様子のおかしい兄と幼い弟ダックを抱え、子ども達だけで家を出て船に乗り、下流へと向かいますが…

敵はもちろん、地元民も信じられない苦難の中、若い魔術師タナミルにいっとき助けられ、ロビンとの間には恋が芽生えます。
さらに海へ向かい、川に呪いをかけた大魔術師カンクリーディンと対面、からくも手を逃れる大冒険へ。
敵方の若き王カルス・アドンとも出会い、和平の道を探ることに。
言葉を織り込んだタナクィのローブが決め手となるのでした。
生い立ちの秘密、炉端に安置していた神さまの像のもつ意味とは?自分たちの真実を知ることが神話へと繋がっていく…
大きく想像の翼をはためかせた~ダイナミックな物語です。

あちらでは1979年の作品、この文庫は2004年の発行。
このシリーズ、表紙の絵は魅力的ですが、内容と合っていない…全部翻訳される前の依頼だからでしょうか。

ひさびさの歌舞伎見物

Vfsh6096歌舞伎座へ行ってきました。
3年半ぶりぐらい…このブログを始めてからは、初めてです。家からは遠く、歌舞伎って長時間なので~そこまで体調が整わなかったの。
10月大歌舞伎の昼の部。
演目は4つ。
「恋女房染分手綱」姫の乳母・重の井を福助で。こんな役も落ち着いて出来るんですね。子役が可愛かったり。
「奴道成寺」娘道成寺に飽きた頃に変化をつける演目だそうで、狂言師役の松緑が道成寺を踊ります。きびきびした動きでメリハリがありました。
Vfsh6099芝翫が傘寿だそうで~「藤娘」がラストでした。
ゆったりと貫禄のある舞いでしたが~80歳には見えません!

玉三郎の出ない日には行ったことがないんです…
今までに、阿古屋、お嬢吉三、揚巻、桜姫、出雲の阿国など見ました。
今回は地っっ味~な役でした。
Vfsh61123幕目のメインの芝居「魚屋宗五郎」で女房おはま。初役で、世話物の大役だそうです。
妹の不慮の死を嘆く一家、酒を断っていた宗五郎が一杯だけと飲み始めた酒で気が大きくなり、殿様の元へ殴り込むが…という話。
筋は真面目だけど、酔っぱらいの演技や引き留めようとする騒動はコミカル。
菊五郎も好きだし、合っていそうなお芝居なのです。
女房おはまは、亭主を支える女房ぶりは自然で、地味な庶民の着物もそれなりに見れます。ただ顔が白塗りならぬ黄土色塗りべったり~表情が遠目にはわかりにくいのがちょっと、難でした。
歌舞伎座って昔の芝居小屋の面影があって楽しいんですよ。
さすが、芸の力で楽しませてくれました!

Vfsh6114歌舞伎座土産です。
手作りの楊枝と、歌舞伎好みミラー根付け。

「オイディプス症候群」

笠井潔「オイディプス症候群」光文社

2002年単行本発行、2006年新書版。
矢吹駆シリーズの5作目だそうです。

パリ大学の女学生ナディア・モガールが語り手。(というのはいつもなのかどうか?知りませんが~)
事の起こりは1970年代の末、ザイールでエボラ熱に似た奇病が発生、若き免疫学者フランソワが現地へ飛びます。
パリでナディアは旧友フランソワに再会しますが、彼は奇病にかかって既に重篤な状態で、恩師マドックにレポートを手渡すことを頼まれます。
矢吹は、この病気の流行の裏に何かあるとにらんでいるらしい。
ナディアと矢吹はギリシャへ飛び、ダイダロス館という孤島の館へ。

牛の頭のような形の島に建てられていたのは、クレタの王宮を模した建物。
持ち主アリグザンダーは血液製剤の会社を経営する富豪で、妻はその土地出身の女優でした。
集まったメンバーは政治家や哲学者、古代ミノア文明研究家、スウェーデンの女医など謎めいた組み合わせ。
ナディア達とは別な目的で呼び集められたらしいのです。
中庭のミノタウロスを思わせる牛首の巨像に突き刺さるように落ちた死体が…
島に閉じこめられたメンバーは、次々に命を狙われる?

シリーズ前作発行からは10年たっていますが、小説世界ではまだ最初から2年ぐらい?らしい。
フランス人の女性の視点で書いてあるというのが何となく不思議。
文章は崩れがなく至ってわかりやすいけれど、内容はややこしい。ヒロインが現象論を専攻しているせいもあり、事件より哲学問答も含むところが…
(母と子の関係が一義的だからといって、恋愛が必要ないような結論に何故なるかっていう…)
理屈っぽく凝りまくった本格ミステリでした。
20世紀精神の遍歴史を描き尽くそうという意図があるそう。

作者は1948年東京都生まれ。
1979年、矢吹駆シリーズの1作目「バイバイ、エンジェル」でデビュー。
2003年には、この作品と「探偵小説論序説」が第3回本格ミステリ大賞の小説部門と評論部門のダブル受賞しています。

お人形ニット

部屋でくつろいでいる~お嬢ちゃん達です。
Vfsh6000「そろそろ、着替えてから、ゆっくりお喋りしよーよ」
「いろいろニットあるよ~どれにする?」
「こういう色の、好きだな」
Vfsh6003「春海ちゃん、細いから~ちょっとサイズ大きいんじゃない?」
「えへ、そんなに細い~?」
「こっちの方が色、ボトムと合うかな…とっかえっこする?」
Vfsh5959「あ、いい感じかも」
そこへ、フローラさん、登場。
「まきちゃん、着心地良さそうね」「うん!」
「春海ちゃんの、星のマークが元気そう~」
「フーちゃん、大人っぽ~い」
「3人揃ったところで、撮りましょーよ」
Vfsh5964「…なんか脚の色、違うね」(ひそひそ)
「そ、そうだね…顔よりも」
「顔はちょっとだけメークしてるからね」
「靴下なしだとと、そろそろ寒くない?」
「まあ、いいじゃない、今んとこは…気にしない~!?」

だいぶ前に作った物ばかりなので、当ててみながら考えたことをお喋りして貰いました。
顔とボディの色は微妙に違ってたりするんですよね。とくにフローラさんの脚は、しまい込んでいた間にちょっと変色してたりします。

白いのは生地屋さんで買ったニット地で作りましたけど、他は全部ワゴンセールの靴下から選んで、作ったのです。上下とも作って無駄なく使ってますが、基本はバービーサイズなので、下はほとんど大きすぎ~。
ぶかぶかのも可愛いと思ってたんだけど~momokoさんは細身だしリアルなので、フィットしてる方がいいかなあ。

「弥勒の月」

あさのあつこ「弥勒の月」光文社

2006年2月発行。
「バッテリー」の作者が書いた時代物。しだいに幅を広げて行ってるんですね~達者なもんです。

岡っ引きの伊佐治は、北定町廻り同心・木暮信次郎のもとで働いています。
木暮の父の右衛門の代からのつきあいですが、温厚だった父に比べて、つまらない事件は冷たくあしらう若い信次郎にとまどいを感じているのでした。
月の夜、若い女が堅川に身投げするのを目撃されます。
遠野屋の若おかみ・りんとわかりますが、身投げの理由が見あたらない。
遠野屋の若だんなは入り婿でもと武士。評判はよいのですが、あまりに冷静な立ち居振る舞いから並の人間ではなさそう。
同じ年頃の好敵手を得て、妙に絡む信次郎だが…

身投げを目撃した男が殺され、不審な出来事が続きます。
遠野屋の過去に何か因縁が…?
人の良い伊佐治と知が先に立つ信次郎、過去を背負った遠野屋という3人のキャラクターの葛藤と、江戸の闇夜に起こる事件のスリルが眼目かな。
ふっと終わるのはわざとでしょうね。
哀しい余韻が残ります。

ハロウィーンはいつ?

ところどころにハロウィーンの飾り付けを見かける時期になりました。
Vfsh6094カボチャやとんがり帽子は可愛くて、小物だと面白いかな。
これはスーパーのプリンなどのコーナーにあった物。
これも季節感ですよね。
Vfsh6095カボチャのモンブラン、美味しいですよ。
エクレアは包装にマークがあるだけで、中身は普通のエクレアですけど。

幼稚園で催しをやったりする所もあるそうですね。
大人は知らなかったりするので~いきなり「いたずらか、お菓子か!」「お菓子をくれ」と言っても応じてもらえないでしょうが!?
日本ではカボチャといえば冬至だし~
「万聖節」っていう翻訳は素敵だけど~意味がわからないかも。
八百万の神…とは違うし。
お盆、でもないし…
水木しげるの妖怪がみんな出てくる日、ということにでもしたら、わかりやすい?

[追記:おわびと訂正]ハロウィンは万霊節だそうです!
万聖節というのは11月1日の、All Saints' dayなんですって~。
ご隠居様、ご教示ありがとうございました。

「コレラの時代の愛」

ガブリエル・ガルシア=マルケス「コレラの時代の愛」新潮社

2006年刊行の本。原作は1985年発表。
映画化されたというので読んでみました。

ガルシア=マルケスはコロンビアの人だったんですね…コロンビアについて何も知らないので、南米としか記憶していませんでした。おおざっぱ~。
ジャーナリストを経て、1967年に貧乏暮らしの中で書き上げた「百年の孤独」を39歳で発表しデビュー、世界的ベストセラーに。
3冊ぐらい読んだと思います。凄い作家ですが、気合いを入れないと読めないので…

コピーの印象では、ろくに話したこともない美女が他の男性と結婚したのに、51年待ち続けた男性のあり得ないような恋の話ということでしたが、読んでみるとあり得ないというほどでもありません。
彼女フェルミーナ・ダーサは、少女時代にフロレンティーノ・アリーサからの熱烈な手紙を何年も受け取り、自分も恋しているつもりでいたんですね。
ところが、親に引き裂かれ、遠方の親戚のいる地方へ1年半も旅行します。
成長してから戻ってきて、街路でふいにフロレンティーノに出くわし、蒼白で陰気な彼にショックを受け、いきなり振ってしまう。
彼の方はつけてきていたわけだから、ストーカーみたいなもんですよね…

フロレンティーノは、川船会社の一族の庶子。案外やり手で、変わった才能があり、ユニークな人生を送ります。
愛に飢えた風貌を逆手にとって?というのがおかしいけど、やたらと女関係を積むので、操を立てたとは言って欲しくないけど~。

フェルミーナが結婚したのは、親も認める家柄の良い医師フベナル・ウルビーノ。
コレラが不治の病ではない時代、流行が広まらないように手を尽くし、催し物なども企画して町の大立て者となった人物でした。
名士の妻として過ごす結婚生活は、波風も含めてリアル。
夫の死後、再度プロポーズしたストーカーがふられて終わりなのか?と思ったら、老い先短いのに、徐々に巻き返していくんです、これが!

舞台は18世紀に一番栄えた港町、沖にはガレオン船が2世紀も沈んだままという。
独立は果たしたが内戦が続き上流階級は没落、コロニアル風の邸宅の並ぶ界隈もさびれていく…マンゴーの木やコンゴウインコといった南米ならではのモチーフを背景に、脇役達もねっとりと濃厚で個性的。
動物好きのフェルミーナは、新婚の夫が甘い時期にアナコンダまで飼うんです。
19世紀の小説のような作品を目指したと言うとおり、ガルシア=マルケスにしてはオーソドックスな展開なので、かなり読みやすい方です。
変わったタイトルも、読み終わって~納得。

「少女七竈と七人の可愛そうな大人」

桜庭一樹「少女七竈と七人の可愛そうな大人」角川書店

2006年6月発行。
その頃だったのか?新聞に大きな広告が出たのを見た覚えがあります。
内容の見当がつかなくて、好奇心はそそられたけど、すぐには手が出なかったな…
読んでみたら~かなり少女漫画風味で、そこに大人のリアリティも加味してあるので、いたって読みやすい。

旭川で祖父と暮らす少女・川村七竈。
際だった容姿は小さな町では異形のように目立ちすぎて、かえって損をすることも多く、本人は嬉しくないのでした。
幼なじみの少年・雪風は、子どもの頃からよく七竈の家にやってきます。
彼の方は子だくさんな一家で、職にも就かず頼りにならない父親と暮らし、忙しい母親にうるさく言われて家事を手伝う毎日だったから、七竈の家は気楽だったのです。
共通の趣味である鉄道模型でひっそり遊んでいるのですが、たがいに顔が似てくるようなのが、しだいに不安を募らせていく…

プロローグで「辻斬りのように男と寝たい」と、ある日思い立った当時25歳の優奈が、七竈の母親。
平凡な容姿の大人しい女性だったのだが。
誰の子かわからない七竈を祖父に預け、七竈が少し大きくなった後は家をあけがちになりました。
大人にもそれぞれ愛憎があり、身動きがとれない事情があるのはリアル。
視点は数人に交代で描かれ、中でも、老犬の視点というのがなかなか鋭くて面白い。
さらりとした描写を連ねていく構成で、どことなしに繊細で少女っぽい~つやつやと奇妙に魅力的な小説。

GOSICの作者が、こういう作品を書くようになったとは。通じるところはありますけどね。
「赤朽葉家の伝説」のほうはもっと線が太くて、一段と読み応えのある大人の小説で、変身した感がありました。
人物と微妙な距離をとりながら、芯に熱っぽいところがあるのは作風かな。

「夜明けのフロスト」

R・D・ウィングフィールド他「夜明けのフロスト」光文社文庫

2005年発行。
ミステリ誌「ジャーロ」に掲載された作品の中から、クリスマスを題材にした短編ミステリ7本を集めたアンソロジー。
読んだかどうかわからなくなって、図書館で借りました。
このタイトルでは、フロスト物だけみたいな勘違いをしそうですが、じつは最後の中編だけです~いつもの調子でなかなか楽しい。

巻頭はレオポルド警部シリーズから。
他に「お宝の猿」というダルジール物も入っていて、もうけた感じ~楽しく読めました。長編より軽めの顔見世興行ってとこでしょうか。

…前に読んだのかどうかは結局、確信が持てませんでした…
だらしない格好の中年でかなりいい加減だが実は凄腕という~フロスト警部ものは毎回、好評なんですが~
デビュー作が「クリスマスのフロスト」なんですよ!
だから、これと似たようなモチーフが出てくるわけで…
管区で次々に事件が起こる警察署ものなので、酔っぱらい、強盗、けんか、行方不明など、ある程度は日常起こりがち?な題材が毎回入ってきます。
2作目が「夜のフロスト」だし…??
この次は昼間のフロストだったか?って突っ込みたくなりますね~「フロスト日和」ですかhappy01

季節のグラタン

Vfsh5796秋のメニューから~ひさびさにグラタンを選びました。
茄子やカボチャやジャガ芋が入ってました。
色のついた小さめのパスタがちょっと入っていて、ホワイトソースは軽め。
思ったより軽食に良かったです~happy01

「名短編、ここにあり」

半村良・他「名短編、ここにあり」ちくま文庫

北村薫・宮部みゆきの編による選りすぐりの短編集。
半村良「となりの宇宙人」黒井千次「冷たい仕事」吉村昭「少女架刑」といった作品が並びます。
ミステリに限定ではないのですが、ややブラックなのが多めなので、そういうのが好きな人向け。

半村良のは、落語みたいなノリで楽しい~どこかで前に読んだかも。
吉村昭のは意外、こんなのを書いていたんですね。
ショーに出演して働かされる貧しい少女という設定や文体は古めかしいが、それがレトロな魅力だったりします。献体に出された少女の魂が語るというセンスや、どこかひんやりとするような描き方は、現代的すぎるぐらいかも。

城山三郎のサラリーマンの哀歓を描いた作品などは、こういうのあるだろうと予想してましたが、自分では経験のない話なのでそれなりに面白く。
木乃伊の話なども、意外性があって興味深い。
殺人をもくろんで無惨に失敗する話は、ミステリとしたら無理があるけど~シリーズだったらしいので軽い読み物ってこと?
円地文子の「鬼」などは、やや平凡な気がするけど~当時としては鋭い指摘だったのかな。女の怖さをじわじわ描くのは長編でもそうでしたね。

総じてかなり面白い方ではありますが、やや古い…
昭和の雰囲気をもの語る作品、といっても良いのかも。
北村薫と宮部みゆきがこういうのを読んで育った、という読み方も出来ますね。
取り上げられた作家それぞれの経歴なども載っているので~よく知らない日本の小説をちょっと読んでみたければ、参考になるかな?
と私は思って読んでみました~!

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