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「さいはての島へ ゲド戦記3」

アーシュラ・K.ル=グウィン「さいはての島へ」岩波書店

名作「ゲド戦記」3巻目。
ここでいったんは終了、何年もたってから4巻、そして5巻も書かれましたが。

この世界がおかしくなっている…
魔法が使えない土地がなぜか増え始め、人々の暮らしがゆがんでいくという異常事態になっていました。
王の一人息子アレンは、魔法使いの島ロークの大賢人として名高いゲドのもとへ遣わされます。
すぐにその人柄を尊敬して、ゲドに仕えることを望むのでした。
50代になっているゲドもまた、何を探すかも定かでない探索の旅の連れとして、少年アレンを選びます。

噂をたどりながら世界を旅し、苦難の中でゲドへの信頼に迷いも覚えるアレン。
世界の果ての海で、筏の上だけで暮らす民族に助けられ、共に働く経験を経て、たくましくなっていきます。

人の世界には現れないはずの竜がたびたび目撃され、その行動も異様だという。
この世界では、竜とは人とまったく異質な存在ではなく、大昔にそれぞれの道を選んだ生き物。
ところが、竜が太古から得ていた言葉を失い、しだいに狂気にむしばまれて、あり得ないはずの共食いのような様をさらしていく姿を目の当たりにします。

死んだと言われていた魔法使いクモの仕業が、世界の均衡を崩したらしいと突き止め、生と死の境界を越え…
荒涼たる世界の描写は迫力があります。

あれを再現してくれとまでは言わないけれど…
哲学的な深みと美しさをもう少し何とか、表現して欲しかったなあ…
アレンとホートタウンに行き、人買いにさらわれたアレンを助けたりするあたりは、アニメ映画に近いところがあります。
ただ、映画はほとんどそのあたりで対決して、終わりだもんねえ…
2時間ほどでまとめるのは大変でしょうが、あまりにもスケールが小さい。
原作のアレンは父王を刺したりしないし、そういう話にするならするで、その後どうなったかもちゃんと展開させないと、教育上良くないのでは?

映画は一定の水準には達していると思うけど、原作に比べたら…
ちょいちょいと要素をかいつまんだダイジェストみたいなもんだから~アニメを見た人はぜひ、原作も読んでください!

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