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「こわれた腕輪 ゲド戦記2」

アーシュラ・K.ル・グウィン「こわれた腕輪 ゲド戦記2」岩波書店

「ゲド戦記」の2巻目。
テナーの少女時代の物語。
映画では、ゲドの昔なじみである農家の女性として登場します。
原作では黒髪です。

テナーは大巫女アルハの生まれかわりとして見いだされ、5歳の時から親元を離れます。古い神殿で一生を送る定めでした。
巫女の見習いの幼い少女達だけが暮らす館で、もう意味のわからなくなった古代語の祈りを捧げ、奉納舞いを習う日々。
大巫女の権威と誇りを教えられるものの、もはや世界は古い神殿を中心に動いてはいないのです。
孤独な生活の中でアルハは次第に成長し、高位の巫女が権力を楽しんでいるだけで信仰心がないことに気づき、衝撃を受けます。

そんな頃、誰も入れないはずの地下墓所に見知らぬ男が入り込んでいることに気づくのでした。
魔法使いとして力を蓄えていた青年期のゲドとの出会い。
男子禁制の神殿の、さらに大巫女以外は入れない迷宮への侵入者。殺さなければならない相手をどうするか~大巫女(といってもまだ若いのです)はなぜか迷い、ゲドとの緊迫したやりとりが続きます。

ゲドは一巻目よりはずっと成長していますが、魔法の使えないところに閉じこめられる危険を冒して、太古の腕輪のために乗り込んでくるとは、ある意味冒険家みたいな。
アルハはこのときはまだ腕輪の意味をよく知らなかったのですが、後に平和をもたらした女性としてたたえられ、大きな展開となったことを知るでしょう。

原題は「アチュアンの墓所」といった意味。
少女の視点なので、「ゲド戦記」の中でも一番感情移入しやすい。
特異な状況をこれだけ描写されると、何とも凄い…ぐっと来ます。

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