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「断髪のモダンガール」

森まゆみ「断髪のモダンガール 42人の大正快女伝」文藝春秋

大正から昭和初期まで、あるムードの時代を果敢に生きた女性たちを描いて、ものすごく濃い。
評伝ですが~作家も多いので、国内小説もカテゴリに含めました。

髪を切るというのは昔の日本女性にとっては夫を亡くした時だけだった…
そう言われてみると、重い日本髪から、断髪にした開放感はすごいものがあったんでしょうね。
欧米では、第一次大戦中に男性の働き手が少なくなったために女性の社会進出が進み、服装もヘアスタイルもぐっと軽くなりました。
日本ではそこまで全体的な変化はない中で、モダンガールという言葉が出てきたのは昭和2年(1927年)になってからだそうです。
ごく一部の女性が時代の空気に敏感に反応し、思いきり激しく生きたような気がします。

しかし、女傑が多いこと!
100年も生きた人もいて、明治生まれは強いとしみじみ。
望月百合子は明治33年(1900年)生まれ、平成13年(2001年)没。
早熟で、「青鞜」(明治44年発刊)を読んだのが小学校5年の時だったとか。
大正8年から断髪洋装の新聞記者として活躍、後に長谷川時雨らと「女人芸術」を創刊、アナーキズム系女性誌を創刊、女性解放運動に関わったとのこと。
この女性から生で聞いた往時の女性たちの印象が、この本の通奏低音をなしているそうです。

一枚だけの写真がよく風貌を伝えています。
平塚らいてうは、統率力がありそうだが押しも強そうな理知的な美女。
尾竹紅吉こと後の富本一枝の若々しい男装の袴姿も、可愛い。
伊藤野枝は丸っこくて野性的な色っぽさがあって、そのまんまだなあ。
夢二のモデルのお葉はほっそりとして哀しげだけれど、何とも綺麗。貧しさ故に少女の頃から親にモデルとして売られたような形で仕事をしていたとは…晩年は穏やかだったようなのが、せめてものことですね。

与謝野晶子が12人も子供を産んでいるのは知っていたけど~やっぱり、すごい。たくましい生命力ですねえ。
吉屋信子は断髪が似合うなあ。
宇野千代は、さっそうとして明るくて良いですね!
「スタイル」という雑誌が非常に売れたんですね。「生きていく私」のドラマ化以来、一番親しみを持っている女性かな。

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