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「果断」

今野敏「隠蔽捜査2 果断」新潮社

2007年発行のシリーズ2作目。
前作のいきさつで左遷され、エリートコースをはずれて大森署の署長となった竜崎伸也。
署長というのは上から派遣されてくるので半ばお飾り、行事に出るのが重要な役目で、あとは大量の書類に印鑑を押さなければならないので、ろくに読む暇もなく押すだけで一日が終わるほどだとか。
左遷されてきた自分を実力のある署員がどう見ているかと内心では気にしながら、ひたすら判子を押し続ける毎日に退屈していました。
近くで強盗事件が勃発、犯人が警戒網を抜けて逃走したため、責任問題に。
しかも、立てこもり事件に発展したため、竜崎は現場に詰めて、異例のリーダーシップを思わず発揮することになります。

やや一本調子だった前作よりも、ふくらみを増している印象。
家庭を任せきっていた妻の冴子が倒れ、内心すごく落ち込む竜崎は、案外~愛妻家?
息子が東大を目指すと聞いて喜ぶが、それはアニメの勉強をしたいからというので、母校である東大にアニメ科が出来たと聞いて愕然とする時代遅れの親父っぷり。
息子に見せられたアニメ(なんだと思いますか?)に素直に感動するあたり、ヨシヨシって感じです。

仕事の面でも、最初は建前で生きているように見えた竜崎の合理精神が発揮されます。
筋違いの権威にはへいこらせず、現場では身分が下でも訓練を受けた専門家を立て、その後の厳しい査問にも主張を通す頑固一徹ぶり。
幼なじみの伊丹とも、前作とは立場が違いますが、なんだかんだ言いつつけっこううまいこと連携していくのです。
周りを呆れさせる行動や、持論の展開も筋が通っている面があって、にやにやさせられます。
日本はどうなっているんだという気分になる日々、こんな人がもっといたら風通しがよくなるんでは、と思いますね~。

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