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「親指のうずき」

アガサ・クリスティ「親指のうずき」ハヤカワ文庫

クリスティの探偵役の中でも元気な、トミーとタペンスもの。
トミーとタペンス(あだ名)のカップルは1922年登場、その時はまだ結婚前でした。
1968年発表の本書では、すでに初老。
「あの二人はその後どうなったの?」という読者からの質問に答えて、書かれた作品です。

子供は巣立ち、孫も出来て、夫のトミー・ベレズフォードはまだ仕事仲間OBとの会合などがあるが、妻のタペンスは暇をもてあまし気味。
夫の叔母エイダが老人ホームで亡くなり、遺品の整理に行ったタペンスは不審に思います。
叔母に絵をくれたランカスター夫人に連絡を取ろうとしたら、どうしても行方が知れないのです。
ランカスター夫人は前に会った時に「暖炉の奥にある死体はあなたのお子さんなの?」といった発言をしていたため、捨て置けないと感じるのでした。
しかも、その絵に描かれた家に見覚えがあるタペンスは、記憶をたどって車を飛ばし、ついにサットン・チャンセラーという村までたどり着きます。
一見平和そうな鄙びた村に隠された事件とは…

トミーとタペンスのシリーズは、本格ミステリというよりは冒険物で、描写は軽めのタッチ。
この作品は、久しぶりに事件解決に乗り出した主婦のタペンスが右往左往しながら、出くわした人から事情を突き止めようとする様子が臨場感ありますが、ミステリとしてはやや冗長なところも。
一方、別ルートで夫もしだいに調査に参加する展開でした。

最近のドラマ化では、トミーはほとんど出てこない代わりに、ミス・マープルも参加する話になっていて、1968年よりは前の年代に設定してあったようです。
米軍が駐留をやめて帰国するというんですから1945年のちょっと後?
牧師さんとお墓で話すシーンやそこの教会で花を生けているのを見るシーンなど記憶にあり、視覚的にはイメージに合っていましたが、人間関係がだいぶ変わっていました。でも、まあ許せる範囲内かなあ…

タペンスは中年ですが、原作よりはやや若く、まだ女っぽいんだけど目の下にはくまが濃い~なんと軽いアル中?というぐらいの酒飲みになっていました。
ミス・マープルと意気投合して夢中になって事件を追ううちに、しだいに元気を取り戻し、大人のかわいさを見せてくれました。
グレタ・スカッキは若い頃は悪役もやったちょっときつい感じの美人女優さんですが~感じのいい演技でしたよ。

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