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「終末のフール」

伊坂幸太郎「終末のフール」集英社

小惑星の衝突で8年後に地球が滅亡すると宣言されてから5年後、という設定。
一時は大荒れだった世の中が少し落ち着き、思い思いに最後の時期を過ごそうとする人々を描きます。

第一話「終末のフール」
そんな宣言よりも早い10年前に家庭が崩壊していた一家。
頑固な父は人を馬鹿呼ばわりすることが多い男で、弟の死をきっかけに決裂して家を出たきりの娘が、住む者も少なくなった実家のマンションを訪れます。感激の再会とはいかないが、控えめだけどしっかりした母親と三者三様の思いにじわじわと来るものがあります。

優柔不断な男が年上の妻に妊娠を告げられて悩む第二話「太陽のシール」引きこもっていた娘が恋人を見つけようと決意する「冬眠のガール」といったように章のタイトルが韻を踏んでいるという凝りよう。

5年の間に喪った人も物も多いわけですが…奇妙な設定にあぶり出される家族の葛藤はかなりリアル。
たまには、こんな事を考えてみるのも良いのかも?特に若い人だったら…
もうすぐ世界が終わるとしたら、何が一番大事か。

このトシになると、身近な人が数年でいなくなるような可能性は現実そのものなので、そのへんがちょっと解りすぎるようで邪魔にもなって微妙。
しかし、伊坂幸太郎は上手いです。

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コメント

よみました
伊坂幸太郎・・・上手いです
それと文章がさらっとしていて
でも内容はさらっとしてなくて
好き
とても映像的に感じるのは
映画になっている作品が多いからでしょうか

むぎこさん、
お読みになしましたか~!
>文章がさらっとしていて、でも内容はさらっとしてなくて
そうそう!
両面あるのが魅力ですね~!
現実に起きた事件の暗さや人生にありがちな葛藤の苦しさを踏まえつつ、それをちょっと違った角度から眺めて、不思議感覚もまじえて捻って、文章を練り上げて…
シェフのお任せ・びっくりコースみたいな。
伊坂幸太郎、上手いです

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» 終末のフール [麦子さんといっしょ]
今回は移動中に仕事関連の本2冊と「終末のフール」をよみました 終末のフール 伊坂幸太郎さんはいまんとこむぎこ的にははずれのない方です 淡々とした語り口調と・・・全体的に薄い青い空の色といった印象 内容は決して「淡々」としてないのに なんとも「淡々」なんですよね 内容(「BOOK」データベースより) 八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼... [続きを読む]

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