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「最後のウィネベーゴ」

コニー・ウィリス「最後のウィネベーゴ」河出書房新社

コニー・ウィリスはすごい!
SFの女王と言われる作家ですが、何よりもまず、面白い小説を書く人なんです。
身近な題材を含めた取っつきやすい内容で、おかしくて、しまいに切なくなる…各賞総なめだけのことはあります。
大長編「ドゥームズデイ・ブック」「航路」「犬は勘定に入れません」が有名ですが、これは短編集なので、初めての人にもおすすめ。
6月末に読了した本ですが、07年上半期ベストワンですね。

三つの短編はどちらかというとコメディーライン。
近未来の設定でやや皮肉な展開ですが、にぎやかな女達のお喋りで描かれる「女王様でも。」は2人の娘を育て上げた母親の実体験を彷彿とさせます。
2作目は時間旅行の研究段階に起こる奇妙な出来事を、これまた実感こもったPTAの立場から~ユーモアたっぷりです。
3作目は日本製の宇宙ステーションが舞台。異星人を接待しなければならないカップルが狭い部屋で右往左往します。往年の映画のようにロマンチックな所もあり、「古き佳きSF」といった趣。

そして、表題作の最後の中編が何とも…
取材に忙しいカメラマンの仕事が意外な展開に…地味な要素がぴたっとはまり、小さな奇跡を呼び起こすのです。
喪われていく物への哀切な気持ち、一瞬のきらめき、希望、そのはかなさ。
読んで下さい!

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コメント

私も読みましたよ。
私は短編の「女王様でも」がすきかな~
これって、現在のアメリカでかまびすしい中絶反対派と賛成派の戦いに似ていますね。
戦いって言っても、実際にはお互いが「だから賛成」「だから反対」って言ってるポイントが同じなので、どうしたって平行線な訳で、実際には戦いになっていないんですが。
サイクリストと言われる人たちの描き方が、現在の極端な菜食主義の人たちに対するのと似ていて、とてもおかしい。
あのレストランのメニューがすんごい不味そう(笑)
オチがまたステキ。「なによぉ。なら早く言ってよ」で終わってしまうところが。
若者はいつの時代もって感じ。
本質よりもみんなと違うってことで、スタイル重視で入っちゃうのね。
まぁ、この子は特にクレバーじゃないって言う描き方ではありますが。

しあんさん、
お読みでしたね~やっぱり(^^)
最初の話はとぼけていて面白かったです。
皮肉だけど軽くて~洒落のめしている感じ。

中絶問題だとアメリカでは反対派も強硬でかなり深刻ですけどねえ…
同じポイント?って?

このテーマだと軽い結末でもオッケーなのよね。
現実にこういう事態になるまでには実際、副作用の心配とかあって、反対も起こりそうですけど(@@;

あ~、この本、注文しようと思ったもののなんとなくやめちゃったんですよね。上半期ベスト1だなんて、買っておけばよかったなあ。次の注文リストに入れることにします。(積読本がたまっているので、いつになるかなあ)

そして、やっぱりしあん先生はさすが!でおさえてらしたんですね。

Kさん、
チェックなさってましたよね(^^)
私も何となくけっこう後回しで…今頃です~。
図書館にリクエストした物がどっと来てしまったりとかするので(@@;
また感想聞かせて下さいな。
Kさんの日記からも物色させていただいてますよ~(^^)

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