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「バビロンまでは何マイル」

ダイアナ・ウィン=ジョーンズ「バビロンまでは何マイル」東京創元社

英国ファンタジーの女王、ダイアナ・ウィン=ジョーンズ97年の作品です。
日本では「ハウルの動く城」の原作者というのが通りが良いでしょうか。

魔法管理官マジドのいる多元的な世界が舞台になっています。
マジドになってまだ2年目の真面目な青年ルパートが、欠員の出たマジドを選抜する仕事を任され、魔法が公認されていない地球のイギリスと、マジドは公認されているがとんでもない紛争中の帝国とを行き来しながら~悪戦苦闘します。
一方、ヒロインのマリーは小柄で気の強い、最近ふられたばかりで何かとついてない獣医学生。
事情もわからずにいきなり大混乱の中に巻き込まれますが、実は…!?

ルパートが魔法を駆使してマジド候補者を集めたのは、何とファンタジー大会の会場。
これは作者の実体験を交えたものらしく、作家と愛読者(つまりは変人の集まり?)のコスプレ含めたはじけっぷりが笑えます。

ルパートの兄達や謎の隣人、クワックの雛やケンタウロスも良い味出してます。従弟のニックの寝ぼけぶりや魔女祓いの踊りには大笑い。この辺がかなり気に入りました。
敵役はホントに嫌な感じ!でもあくまで役割というか~どこか罪を憎んで人を憎まず、みたいな視線を感じます。見て気分が悪くなるようなとこまでは行かないのね。

ダイアナ・ウィン=ジョーンズならではの多層的でちょっぴりビター、ホットでものすごくにぎやかなファンタジー。
最初は反発し合うルパートとマリーが互いにだんだんと違う風に見えてくる様子が面白い~つまりロマンス有り。
個性豊かな若者達それぞれの相当すごい未熟さが、上手いこと成長してくるあたり、これも鋭い!ツボついてます~。

06年3月発行。「花の魔法、白のドラゴン」の前日譚だそうですが独立して読めます。

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コメント

このタイトルで、川原泉しか思い浮かばない私って・・・

あ、ちなみに、ご存じでしょうけど川原さんのは間に「は」が入ってないです。
ネット上では間違ってる人多いですよね。

そうそう、先週のNHK週間ブックレビューで
プリーストの新刊「双生児」がやっと取り上げられていました。
平積みになってからずいぶん経っているんですけどね。
期待通りのおもしろさでした。
何年も新作を待った甲斐がありました。
sanaさんはチェックされましたか?

しあんさん、
川原教授、しばらくご無沙汰してますわ~(^^;

最初にこの本のことを検索した時に、「は」を抜かしたので該当なく…しばし呆然としました(^^;

「双生児」面白かったですか!何年も待ってらしたとは。
う~ん。嬉しいけどすぐは…
一作しか読んでないので「奇術師」が先の方が良いかな?と考え中なんですけど、どうでしょう。
昨日レジナルド・ヒルを一気に読み切ってしまい、目元がひくひくしてるんですよ(@@;

「双生児」は結構評判が良いようなので(まだ平積みで出ています)急がなくても大丈夫じゃないかしら。
とりあえず図書館にリクエスト出しておけばいいかも。
ところで、ダイアナ・ウィン・ジョーンズはわたし、全く読んでいないのですが、(大好きだった浅羽さんがいくつか訳をやっているんですけど)、マジド候補者をファンタジー大会で集めるというところ、あれ?何かに似ている?
未来人が、遠い昔に書かれたSFを事実と思いこんで、これを書いた人間なら、現在陥っている技術的困難を解決できるに違いないと、その人物を過去に探しに行き、SF作家ポール・アンダーソンを連れ帰ろうとする。彼を捜し当てた場所には、へんてこな格好をしたのやら、宇宙人らしき者やら、現在(未来人のね)実現しているが、この時代にはまだないはずの技術について、熱弁を振るう人々。そう、そこはSF大会の会場だったのです(笑)
という話は、P・K・ディックの書いた短編です。
この手の話って、好きな人は多いのかもしれない。
10年ぐらい前の映画に、宇宙人が、ホンモノの超人と間違えて、宇宙ヒーローものの主人公の役者達を宇宙船に乗せて連れて行ってしまう、というのがありました。これもかなりバカバカしくて面白かったですよ。

しあんさん、
「双生児」説明読むと…面白そうですね!
とりあえず図書館で8人待ちでした。妥当?(^^;

ダイアナ・ウィン=ジョーンズ、この作品ならオススメ出来ますよ。
ハウルだとやや子供っぽいかな。
大人の女性の書いた物だから基本的にオッケーですが、その世界にはまりこんだ幻想文学というのとはちょっと違って、現実に立脚したまま読めるように面白く書いてるというか。
にぎやかなモチーフで楽しませながら、時々バシッと言いたいこと表現している感があります(^^)

SF大会の、なんかあったなあと思ってたんですよ!
ディックはそんなに読んでないんだけど~たぶん、それです。
あ、映画は見てないけど、確かそういうの、ありましたね~(^^)

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