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「キングとジョーカー」

ピーター・ディキンスン「キングとジョーカー」扶桑社

英国では数々の賞を受賞しているピーター・ディキンスン。代表作の一つが復刊されました。
現実とは異なる家系になっている架空の英国王室が舞台という凝った設定。
ビクトリア女王などは同じなのですが、当代の王はビクター2世。
ヒロインはその娘で12歳のルイーズ王女です。

朝食の席で父王(キング)の秘密に突然気づくルイーズ。
一方、王がハムの入っているはずの盆の蓋を取るとそこにはがまガエルが…!?
Xのマークを残す謎の人物ジョーカーのいたずらは次第に悪質になっていき、ついに殺人まで起こります。
巻き込まれたルイーズは次第に核心へと迫っていきます。そこには彼女自身の生き方に関わる謎が…!?

癖のある登場人物達、特に王家の赤ちゃんを11人も面倒見た(今は高齢で寝たきりなのですが)乳母ダーディは宮殿の主のようで印象的です。
細部までリアルで妙に生々しい架空王室…日本と事情は違うけれど実在の王家はさすがにこんな風には書けないでしょうね。
華麗な設定ですが、ミステリとしてはなかなか手堅い印象です。
葛藤しつつ現実を受け入れる少女の心意気は感動的でした。このあたりは「エヴァが目ざめるとき」に通じる所がありますね。

これほどの作品を読むと、生きていて良かったかもと思える~勇気を分けて貰えます。読み応えのある作品でした!

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コメント

ご無沙汰してます。

この作品は、設定や事件は荒唐無稽というか、フィクション性・娯楽性を前面に出していつつも、登場人物の性格付けや描写がとても説得力があって、変にめでたしめでたしではないちょっとドライな収め方にも感心してしまったのでした。主役のルイーズ王女のおとなしくて賢くてみずみずしくてすくすくの伸びやかなローティーンの佇まいがたいへんかわいくて素敵でしたね~。

Kさん、
お久しぶり~!
日記でお読みなったの拝読してました~(^^)

これ、面白いですよねえ。さすがディキンスン(またはディキンソンorディッキンスンでしたっけ?)
何でまたこんな事を思いつく人なんだか…
王室への興味って伝統的にあるんでしょうかね。事件や刑事達との兼ね合いもどう転ぶかわからないところがまた。

>主役のルイーズ王女のおとなしくて賢くてみずみずしくてすくすくの伸びやかなローティーンの佇まいがたいへんかわいくて素敵でしたね~。
そうそう、そうなんですよ。
みずみずしい感じで~立場をわきまえつつ、素直に目を開いてすくすく育っていく様子が良い感じに描かれていましたね(^^)

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