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「誰か」

宮部みゆき「誰か」実業之日本社

06年の話題作の一つ「名もなき毒」がこれの続編だというので、こっちを先に読んでみました。
日常に潜む恐怖を描いたシリーズといった雰囲気ですね。
派手な事件は起こらないんですが…

主人公の杉原は社内誌の編集をしている地味なサラリーマン。
実は財閥会長の娘と結婚していて逆玉という目で見られています。妻子を大事にしているのですが~美しく年若い妻は病弱で、自分の母には猛反対されて実家とはほとんど絶縁状態だったりと苦労もあるのでした。
さて偉大な舅である会長の専属運転手が自転車にひき逃げされて運悪く亡くなり、その2人の娘が運転手の伝記を出したいという。ひき逃げ犯が名乗り出ることを期待してのことでした。
相談に乗ってくれと舅に頼まれた杉原は、運転手の意外な過去を探っていくことになる…

2人の娘の個性の違いはなかなか深いです。
しかし登場人物のちょっとした嫌な所を描くのが、宮部さんは上手いですよね~。
主人公の穏やかさと淡々とした展開には好感が持てます。

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コメント

私は2005年の前半に読んで、あらすじをほとんど忘れてしまいました。
当時、書きとめた読了メモがあるはず、と思って探したら出てきました。
以下、そのメモから。

読み始めたら一気に読んでしまったが、宮部みゆきは『理由』を頂点として、だんだん私の中では盛り下がっている。
伏線がすべて読めてしまうのは、どうしたことか。だから、最後のひねりも、苦い印象を残すだけで驚きがない。
ひき逃げ事件の被害者の過去をさぐる過程はおもしろい。語り手をはじめ現在の人間関係はそれに比べて魅力がない。
主要人物よりも本筋に関係ない、ちょっとした証言者の描写が、巧い。こういうところには、さすが達者。この作者の魅力はそこにある。
逆に言えば、メインのストーリーはいまひとつ。もう、この作者の手に、読者(私)が慣れてしまったというのも、あるのかも。

>無幾庵さん、
こんばんは~コメントありがとうございます!
とっくにお読みになってたのですね。
私はほとんど気づかずにスルーしてしまってました。「名もなき毒」は図書館で300人待ちなんですが~こちらはすぐ来ました。
たぶんこれは事件の意外性は狙ってないんでしょうね。こういうものもあり、というか…(@@;
交通事故が起こりそうな危険地帯はちゃんとしろよ、とか、現実的のまんまみたいな視点を感じました。

「理由」が頂点ですか?
確かに、ある意味の頂点だったのかも…直木賞だし。
じつは私にとっては面白くなかったんですけど~(^^;(連載しか読んでませんが)面白さを狙ったんじゃなくて、こういうのも書けますよ、という挑戦のように感じました。ありとあらゆる物を書く人だからなぁ…(^^;

>主要人物よりも本筋に関係ない、ちょっとした証言者の描写が、巧い。こういうところには、さすが達者。この作者の魅力はそこにある。
そうそう、おっしゃる通りですね!(^^)

「名もなき毒」の前作って、そういうお話だったんですか?
正直、「名もなき毒」はあんまり読んでいて面白い話ではないと思いますよ。なにげない日常にひそむ悪をあざやかにえぐりだしているのですが、これがまあ、ほんとうにこういう人いるいる!と叫び出したくなるような、人格障害の人の話なんですね。こういう人に苦しめられた人なら、本を閉じたくなるんじゃないかなあ。主人公の義父の忠告がいちいちごもっともで、うなずきました。

宮部みゆきさんのベスト1は、ミステリーとしては「火車」で、小説としては「理由」かなあと。

marieさん、
宮部さんだと私が好きなのはかなり初期の物かな。代表作というと「火車」ははずせないと思います。後は最近の時代劇ですかね~。
小説としては「理由」ですか~なるほど。

現実からかけ離れた小説には入って行きにくい読者もいるので、このシリーズはそういう人向けかなと。

「名もなき毒」は人格障害の人が出てくる話なんですか!
う~ん、そういう人に出会った人には辛く、出会ったことのない人には理解しがたいかも知れませんが、現実にいますからねえ…
これから出会う人に警鐘を鳴らすような意味があるのかも…??

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